日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

新型肺炎を最初に警告した武漢の医師「すべての人は自分の独立した思想を持つべきだ」⇒現在、行方不明か

新型肺炎につき、武漢で最初に警告を発した艾芬(アイ・フェン)医師が、当局に沈黙を強いられた真実を中国メディアに語った後、行方不明になっているようです。初動を含めた中国の対応については、未だに真実解明が必要であり、中国の感染症対策全体に、批判的な検証が必要です。

武漢でホイッスルブロワー(内部告発者)達に「笛を配った人」

オーストラリアの大手民営テレビ局のチャンネル9が、新型肺炎について最初に警告を発した女性医師、艾芬(アイ・フェン)氏が、3月上旬に中国メディアのインタビューに答えた後、行方不明になっていると報じました。

 この情報、他の大手メディアに出ていないので注意は必要ですが、他の欧米ジャーナリストがリツイートもしており、一定の信頼はおけるようです。

もしこれが事実なら、中国政府による不当な拘束が行われている可能性があります。各国の報道機関と、日本を含む国際社会は、艾芬(アイ・フェン)氏の無事を確認し、もし行方不明なら、中国に説明を求め、彼女の人権を保障するよう、要求すべきです。

彼女については、中国の雑誌「人物」が3月10日にインタビュー記事を掲載しました。武漢の艾芬(アイ・フェン)医師は、去年12月30日に新型肺炎について医師たちに情報を提供して警告を発しました。ところがその後、彼女は上司から「パニックを引き起こすな」と口止めされ、「デマを流した」として警察に処分されました。

この真相を伝えた記事を、当局は削除し続けて隠そうとしました。この経緯は、3月11~12日頃、日本のメディアも、テレビを含めて、取り上げています。

新型コロナ、警鐘の医師に口止め 「パニック起こすな」―中国:時事ドットコム

news.tv-asahi.co.jp

冒頭のオーストラリア・メディアの報道によると、その艾芬(アイ・フェン)医師自身が、今では行方不明になっています。中国は今でも、武漢で何が起きたかを徹底的に隠そうとしています。

以下、3月10日の「人物」誌のインタビュー記事については、中国専門のライター林毅氏のサイト「辺境通信」に掲載された記事「笛をくばる人(翻訳)」によります。同記事の後半に、艾芬(アイ・フェン)氏のインタビュー記事の翻訳があります。

marginalreport.net

艾芬(アイ・フェン)氏は、武漢市中心医院の急診科スタッフ200人のリーダーでした。同じく武漢で、新型肺炎について警鐘を鳴らし、亡くなって英雄とされた李文亮医師が入手したCT画像を、最初に彼を含む複数の医師に共有した人物です。

このため、艾芬(アイ・フェン)氏は、そもそも新型肺炎の最初のホイッスルブロワー(内部告発者)と言ってよいわけですが、彼女自身は、自分は笛を吹いたのではなく、「笛を配った人」だ、と言っています。2019年12月30日、同氏は、新型肺炎の検査レポートを、大学の同級生を通じて武漢の医師に共有しました。

その後、彼女は、情報の発信元として、病院の紀律委員会に呼び出されて、専門家がデマを流したとなじられ「今まで経験したこともない非常に厳しい叱責」を受け、新型肺炎について、今後一切誰にも口外するなと命じられました。

この情報隠蔽による感染爆発と医療崩壊につき、艾芬(アイ・フェン)氏は、上記記事で生々しく証言しています。

中国は、初期の情報隠蔽について内外の厳しい批判を受け、亡くなった李文亮氏については、処分を取り消して名誉回復のポーズを見せました。

r.nikkei.com

が、艾芬(アイ・フェン)氏に対しては、中国は、どのような場でも、謝罪の言葉など何もありませんでした。

そして今、同氏は行方不明となっていると報じられています。繰り返しますが、メディアも各国も、同氏の無事を確認し、彼女の人権保障を中国に要求すべきです。

中国はプロパガンダで反撃中、欧米の反撃は足並み乱れる

このように、中国は今でも、新型肺炎に関する情報隠蔽を続けるだけでなく、更に強化しています。そして、世界中に、中国は新型肺炎を克服した、この中国の経験に諸外国は学べ、中国はリーダーとして各国を支援する、というプロパガンダを行っています。

中国はそもそも、感染者数の定義も早くから無症状者を含めないと変えてしまって、感染の実態は分からないままですし、武漢での死者数も公表よりはるかに多いという疑いも出ています。感染拡大が収束しないうちに生産活動も再開しているので、集団感染が出ていると報じられてもきました。これらについては、本ブログでも取り上げてきました。

中国がこうした点について明らかにしないままに、いつの間にか中国は新型肺炎制圧に成功した国、ということになって、各国の感染症対策の議論で参照されています。

これに対し、日米欧諸国は自国のことで手一杯、EU内の結束まで乱れ、アメリカが中国のプロパガンダ戦に対抗しようとしても、ウイルスの呼称についてトランプ政権の勇み足もあって、足並みが揃いません。

それでも、アメリカで、中国が新型肺炎について対応を誤ったとする集団訴訟も提起される等、中国の感染症対策について、事実の解明と責任追及を求める動きはあります。いくつかの訴訟のうち、ラスベガスで中小企業を代表して起こされたものは、集団訴訟で有名な弁護士が担当しており、一定の注目を集めているようです。

米国で連発、新型コロナ拡散で中国相手に集団訴訟 感染拡大の原因追及に立ち上がったネバダの腕利き弁護士(1/3) | JBpress(Japan Business Press)

www.usnews.com

こうした動きに呼応するためにも、日米欧での感染症対策を成功させるためにも、中国の初動での情報隠蔽に関する真実解明を、日本も欧米と協力して進めるべきです。

中国の情報公開は不十分どころか、積極的に事実を捻じ曲げたプロパガンダが続いています。これを正すため、日米欧は協力して、中国での感染拡大の実態と感染防止策の実態につき、一層の情報公開を求めるべきです。

その一環として、新型肺炎について、最初に「笛を配った人」である艾芬(アイ・フェン)医師の無事を確認し、その人権保障を中国に要求すべきです。

最後に、「人物」誌3月10日の記事に掲載された、同氏の言葉を引用します。

「しかし、私は、今回の出来事を通じて、すべての人は自分の独立した思想を持つべきだということが証明されたと思う。立ち上がって本当のことを言う人が必要だ。そうした誰かが必要なのだ」

(但我依然觉得,这次的事情更加说明了每个人还是要坚持自己独立的思想,因为要有人站出来说真话,必须要有人,这个世界必须要有不同的声音,是吧?)

笛をくばる人(翻訳) | 辺境通信

blog.dwnews.com