日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

都知事選で自民都連が小池知事に屈服:知事主導続けるには、都民ファーストの努力が重要。

小池知事と安倍総理が協力して五輪延期を主導し、自民党都知事選・都政で小池知事の支持に転じるなど、小池知事と政府・自民党の一体化が進んでいます。現状は、支持率の高い小池知事が森氏や自民都連に勝った形ですが、都政が自民に取り込まれないためには、都民ファーストの都議が選挙に強くなることが非常に重要です。

小池知事が官邸と感染症対策でタッグ、自民都連も屈服

都内の感染者急増をうけ、小池知事が緊急記者会見、週末や夜間の外出自粛を都民に要請する等の対策を発表しました。知事は、政府にも国としての対策を要請すると発言しており、恐らくは緊急事態宣言を視野に、感染症対策で政府としっかり協力する姿勢を見せました。東京都の感染拡大は重大局面ですし、現状では、都と政府が危機感を共有して進めていることには安心させられます。

www.nikkei.com

他の課題でも、新型コロナ対策を契機に、小池知事と政府・自民党の協力関係が一気に固まりました。特に、東京五輪と知事選で、これまでの対立が解消しました。

東京五輪の延期決定、私は安倍総理が一人で主導したものと思っていましたが、間違っていました。小池都知事は総理と早くから協力しており、延期決定も二人で主導したようです。

3月12日、WHOが新型コロナについて「パンデミック」と認定した翌日、官邸で会談した安倍総理と小池知事が、IOCに「聖火リレー前の延期要請」をすることで一致した、と朝日が報じています。NHKでも岩田明子氏が同じことを言っていました。

延期要請、「聖火リレーの前に」 首相と都知事、水面下で協議 東京五輪:朝日新聞デジタル

これは、東京五輪の予定通り開催にこだわる森喜朗氏を外して、安倍総理と小池知事が主導して、IOCにさえ先んじて、話を進めたということです。これまで、開催費用負担について、小池知事が組織委の森会長と対立し、マラソンの札幌移転では森氏と官邸が小池知事だけを外して話を進めたのとは、全く逆の構図になりました。

そして、都知事選と都政です。

ついに、自民都連が都政で、小池都知事に膝を屈しました。3月25日の都議会予算特別委員会で、自民党は知事提出の2020年度当初予算案に賛成、都連幹部は「予算に賛成したのに、選挙で対立はできない」と発言、都知事選での自民候補擁立は断念する方向です。

都知事選候補擁立、自民都連見送りへ 3年ぶり予算案に賛成 - 毎日新聞

東京新聞:<論戦 都議会>20年度予算案 特別委可決 自民3年ぶり賛成:東京(TOKYO Web)

前日24日には、自民党二階俊博幹事長が、東京都連の内田茂最高顧問や高島直樹幹事長と都内で会談、既に前日の都連幹部会合でも「小池氏支援」の方向が出されていました。内田茂も降参です。

自民党が行った世論調査では、小池知事以外のどの候補も、小池氏と5倍以上の差がついていたそうで、さすがの自民都連も現実を受け入れました。新型コロナはむしろ、振り上げた拳を下す良いきっかけだったとも言われています。

東京都知事選、自民が候補擁立断念へ 小池氏と対立回避:朝日新聞デジタル

コロナ優先で対立回避 自民、小池都知事支援に転換 - 産経ニュース

取り込みに来た自民のしがらみを断つには、都民ファーストの努力が大事

新型コロナウイルスの感染拡大が重大局面になる中、政府と自民都連が態度を変えて、小池都知事に協力する姿勢になったことは、現状の感染症対策については、歓迎すべきことです。都政についても、現状では、支持率が圧倒的な小池知事が主導する形で、自民党が従わざるを得なくなった形です。

一方で、見方を変えれば、自民都連は抱き付き作戦に転じ、御しがたい小池氏を取り込みに来たとも言えます。

政府・自民党が小池支持に転ずることは、良いこともあります。東京五輪の延期を早められたのは本当に良かったですし、これまで国と都が対立していた問題、たとえば税収配分について、政府が東京都の立場をこれまでより尊重する可能性もあります。

何より、感染症対策が最優先のいま、政局や選挙どころではないのは確かです。

それでも私は、都政がほぼ全政党相乗りになるのは、都民の選択肢が減るので、基本的には望ましくないと思っています。自民には都知事選で独自候補を立ててもらって、小池知事がそれに勝ったうえで、改革を更に進めることを期待していました。自民が勝てないケンカを上手に避けたのは、都民としては、むしろ警戒が必要です。

早速、都知事選と同日の都議選補選では、小池氏が自民候補を応援する可能性もあるようです。朝日から引用します。

高島氏は、都の新年度予算案に賛成する方針を伝達。会談では、都知事選と同時に実施される都議補選で、小池氏が自民候補を応援する方向で調整が進んでいるとの報告があったという。会談後、都連関係者は「対立候補の擁立断念と、小池氏支援への流れが固まった」との見方を示した。

東京都知事選、自民が候補擁立断念へ 小池氏と対立回避:朝日新聞デジタル

既に先月から、自民党は小池知事と「政策協定」を結んで小池支持になって与党になろうとしてきたようです。

都知事選 自民都連、小池氏再選「政策協定」で容認も - 産経ニュース

今のところは、小池都知事があまりに支持率が高く、知事選でかなわない自民党が、感染症対策を口実に降参した形ではあります。が、全面的に負けた今でさえ、補選で自民を応援しろだの、政策協定も必要だの、都政の改革を制約する動きが出ています。

そして、いったんこうして譲ったのは、来年の都議選で自民が勝つことが目的です。共産党除く全政党がほぼ相乗りの都政となれば、小池知事を支持する都民でも、都議選では、小池支持に転じた自民候補を支持する人も増えるでしょう。都議選で自民が勝ってしまえば、自民は反小池、反改革に転じるに決まっています。自民都連の中でも先が見えている人は、そこまで視野に入れているはずです。

抱き込みにかかってきた自民党のしがらみを断ち切るためには、やはり都議会で都民ファーストが多数を占め続けることが重要です。小池知事が自民をしたがわせることが出来たのは、選挙で圧倒的に強いという力を見せつけたからです。都民ファーストの都議も、あと1年間の間に徹底的に地元を固めて、自民党が独自世論調査やっても都民ファーストに勝てない、という状態にできれば、目指す都政改革を進められるはずです。

現状では、小池知事と政府・自民党の協力が進むことは、感染症対策や五輪のためには必要で有用ですが、都政改革の継続のためには、都民は自民の動きを警戒すべきですし、都民ファーストは一層の努力が必要です。