日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

昨年10~12月期はマイナス成長、年明けに新型コロナウィルス:金融緩和深掘りと教育国債発行で無償化拡大を

消費税増税で既にマイナス成長の日本経済に、新型コロナウィルスの影響で、今年の日本経済は相当深刻な落ち込みが予想されます。金融緩和の継続だけでなく、マイナス金利の深掘りと、国債発行による家計向きの経済対策として、教育無償化の対象を拡大すべきです。

消費税増税でマイナス経済、新型コロナウィルスで中国経済と世界経済も失速

春節明けの中国株、上海総合指数は春節前より7.7%下落しました。これで新型コロナウィルスの影響は織り込んでこれから上がる、という見方もありますが、経済への影響がまだ見えないので、これからも下がるとも言われています。

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新型コロナウィルスの流行発覚前から、消費増税等の影響で、日本経済は厳しい状況にありました。日経によると、民間15社の予測で、2019年10~12月期に5四半期ぶりのマイナス成長に陥った可能性が高い、ということです。これらは、新型コロナウィルスの影響は入れていない予測のようです。

10~12月期、マイナス成長の公算 新型肺炎で先行きも懸念 :日本経済新聞

 本ブログでは、消費税増税による消費落ち込みは2014年よりひどい可能性があるので、そのような認識をしていない政府の経済対策では足りない、家計向きの追加経済対策として、国債発行での教育無償化の範囲拡大を行うべきだ、と主張してきました。

ましてや、中国初の感染症リスクが顕在化してきたのですから、大規模な対策を行い、金融緩和の追加も行うべきです。 

落ち込みは「前回(2014 年)ほどではないと見られる」:経済対策の1頁目から間違っている政府の現状認識。追加対策の実施を。 - 日本の改革

新型コロナウィルスの日本経済への影響について、まだ予測の数字はあまり出ていないようですが、中国経済についてはいくつか出てきました。

NHKによると、中国の民間のシンクタンク「恒大研究院」による1月31日のレポートは、感染が3月から4月にかけて終息した場合でも、「ことしの第1四半期のGDPの伸び率は、前の3か月の6%より2ポイント低い4%まで大幅に落ち込み、四半期ごとのデータが公表されている1992年以降最も低くなる見込み」で、年間のGDPの伸び率も去年の6.1%を0.7ポイント下回る5.4%と試算」しているそうです。感染が長引けば、当然それ以上の影響になるでしょう。

日本のシンクタンクも複数、中国GDPの伸び率が4%台になると予測しているということです。

(「中国 GDP伸び率 大幅に落ち込む見方 産業損失は16兆円超か」 2020年2月3日 5時17分)

中国 GDP伸び率 大幅に落ち込む見方 産業損失は16兆円超か | NHKニュース

中国の経済統計はあてにならないと言われますが、ある程度信頼できると言われる発電量のデータに基づいて、日経が中国の現在の「潜在成長率」を3~4%ではないか、と推測しています。仮に潜在成長率がこの程度なら、感染症等の悪影響があれば、これより更に下がるはずで、実際の成長率は4%にも届かない可能性があります。

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ムーディーズ・アナリティクスは、今回の事態は、リーマンショックよりもたちが悪い、としています。当時は不動産バブルになっているのは誰もが分かっていて問題はいつ破裂するか、だったけれど、今回は誰も予想していなかったし、現在のところ、解決までの政策的な手段もリーマンショック時ほどはっきりしていないからです。

新型肺炎 市場が恐れる「ブラックスワン」 :日本経済新聞

https://www.moodysanalytics.com/-/media/article/2020/weekly-market-outlook-coronavirus-may-be-black-swan-like-no-other.pdf

金融緩和は更に深掘りをして、この機会に教育国債の発行を!

こうした事態を受け、国際通貨基金IMF)のゲオルギエバ専務理事は、新型コロナウイルスの世界経済への影響を懸念、主要中央銀行に、「2020年中は金融緩和を維持すべきだ」と求めました。

同氏は、2019年は世界の49中銀が金融緩和に踏み切り、IMFは成長率が0.5ポイント押し上げられたとの試算を発表。債務残高の増加には懸念を示しつつ。金融緩和がなければ景気後退になっていただろう、としています。

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IMFが昨年11月に出した対日声明は、日本に金融政策の継続を求めて、財政政策との連携を大事にすべきと提言していました。本ブログでは当時、この対日声明での金融緩和継続の提言に賛成しました。

IMFの対日声明、問題点はむしろ日本政府への忖度。行革はぬるく、消費税は安易に15%に増税求め、規制改革はまるでなし。 - 日本の改革

その後、昨年10~12月に消費増税の影響による景気悪化が明らかになり、しかも新型コロナウィルスの影響が広まって、IMFも世界中に今年いっぱいの金融緩和の継続を求めました。

新たな事態に対応して、日本は金融緩和については更に拡大して、マイナス金利を更に下げたり、長期国債ETFを買い増す等の対応を行うべきです。もちろん、先に述べた通り、財政でも家計向き支出の後押しのため、教育無償化の範囲拡大を行うべきです。

日経の社説も、金融政策と財政政策の上積みを主張しています。

[社説]新型肺炎で下振れ懸念拭えぬ世界経済 (写真=ロイター) :日本経済新聞

 金融政策の副作用として、家計および企業の債務増加が指摘されてきました。以前、本ブログで書いた通り、これについては、金融当局が金融規制を強化すればよいことです。

スウェーデンがマイナス金利終了:日米欧の金融緩和は継続すべき。超低金利で既存金融機関は更に淘汰を! - 日本の改革

また、マイナス金利の深掘りをした場合に、銀行が口座手数料を上げることで、消費を冷やしてしまう可能性もあります。これも、金融当局の指導で、マイナス金利の負担は銀行が負担する形にすべきです。このように、非金融業界に悪影響が及ばないようにして、非効率的な金融機関を淘汰してフィンテックを促進するようにすれあば、金融緩和のデメリットは解消できます。

口座手数料、日銀が警戒 マイナス金利深掘りの重荷 :日本経済新聞

 財政政策については、一時的なものではなく、当初予算での恒久化を視野においた、本当に効果のある公的投資を行うべきです。一番効果が大きいのは、やはり教育投資です。

消費税増税の悪影響は今回も長く続きそうです。更に、新型コロナウィルスの悪影響が加わりました。これから、2020年度の第一次?補正予算をきっかけに、2021度予算以降の恒久予算化を目指して、教育無償化と待機児童対策の大幅増を主張すべきです。財源は教育国債とするべきです。

2014年の増税時以上の小売り落ち込み、13兆円の経済対策はやむなし。学校へのIT端末配備だけでなく、教育無償化の範囲拡大等、教育投資こそ大幅増を! - 日本の改革

 

新型コロナウィルス対策、今日の衆議院予算委員会では、野党も、水際対策だけでなく、渡辺周議員が、国内での感染防止や治療体制について質問していました。これは大変良い傾向です。今後は更に、公衆衛生・医療の面だけでなく、経済政策にも議論を広げ、金融政策と効率的な公共投資の追加を出来るだけ早く決めるべきです。