日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

小池都知事を安倍総理も事実上支持、強すぎて不戦勝か:今後の関心は、都議選と小池氏の国政復帰

小池知事の再選を安倍総理が支持と言う報道が出ており、自民党が候補を立てられずに、都知事選は不戦勝の可能性があります。すると、今後の関心は、都議選と、小池氏の国政復帰のあり方です。一支持者としては、都民ファースト自民党と対決を続けてほしいですし、小池氏は国政で自民党に戻るにしても、「自民党をぶっ壊す」改革派として活躍してほしいと思います。

安倍総理も小池知事に白旗か

12月17日に、安倍総理が、自民党の二階幹事長と会談した際、「小池百合子知事に勝てる候補はいないのではないか」と発言、二階氏は「それはそうだ」と応じたそうです。昨日19日、「自民党幹部」が明かしたそうです。

安倍首相「小池氏に勝てる候補いない」 来夏の都知事選:時事ドットコム

本ブログでは、来年の都知事選は、どの政党がどんな候補を出しても、小池知事の勝ちだろうと予想してきました。その上で、それでも自民党は対抗馬を立てるべきだ、と主張してきました。都民にちゃんと選択肢を与えて、現職も緊張感をもって都政にあたれるようにするためで、与野党相乗りの都政は、都民にとって良くないと考えるからです。

自民党は、来年の都知事選で独自候補を立てても、小池知事に絶対に勝てない。それでも戦うべきです! - 日本の改革

自民党は都知事選に候補者を出すべきです。小池知事は、自民候補を倒して、改革を更に進めて下さい! - 日本の改革

しかし、安倍総理まで小池知事に白旗を上げるということなら、残念ながら、もう自民党は、本当に候補を出せない可能性が高くなってきました。

小池知事の支持者としては、再選が更に確実になるのはありがたく嬉しいことではあります。一方で、小池氏が勝つのはもう当たり前だから、自民党なりに問題点を見つけて現職を批判して、それに勝ったうえで、小池知事には、民意を背景に改革を進めていただきたい、と思っています。戦って勝った方が、小池知事の力は更に強まるからです。

今でもその考えに変わりはないのですが、もうそれを望むのも無理なようです。自民都連は相変わらず、絶対に候補者は立てると言っているようですが、プロは冷ややかに見ています。

 これまでも自民が良い候補者を出すのは難しい状況でしたが、官邸が小池知事に敵対ないし冷淡だった構図もなくなったことで、もう絶望的になりました。都連が「独自候補」を仮に見つけても、負けるどころか、選挙の体をなさないでしょう。

きょう発売のFACTA1月号でも、たまたま、来年の都知事選について書かれています。

記事によれば、自民都連は相変わらず、丸川珠代参院議員を軸に考えているようですが、本人がいやがっているうえ、今年夏の参院選の丸川数は114万票で実は大したことはなく、小池知事の前回の291万票に迫るのは難しい、として、こう書いています。

党内には「土壇場で知名度だけのタレント候補を担ぎ出して、小池に惨敗するのがオチだろう」(都選出国会議員)と厭戦ムードが漂う。

facta.co.jp

知名度だけのタレント候補は、名前が上がっては消えていますが、出ても相当気の毒なことになるでしょうし、第一、都連は「勝てます」と言って説得できません。ちなみに、前回の都知事選、鳥越俊太郎氏は、保守分裂で絶対勝てると本気で思って、だから出馬していました。今では、有名人に立ってもらうための環境がありません。

ファクタの記事によれば、自民党のどなたかも今年の参院選に基づいて先行きを考えているらしいので、参院選の票数をちょっと振り返ってみます。

自民党は114万票の丸川氏のほかに、武見太郎氏も出ていて、その票は52万。両方足しても、200万にもなりません。ちなみに、公明党の山口代表は81万票、自公全部合わせたところで、247万票です。もちろん、武見氏は小池氏と近いですし、公明党も知事を支持していますから、こういう足し算自体が起きません。

旧民主系などはもっと厳しいです。立民の塩村あやか氏の68万票は立派なもので、共産党吉良佳子氏も70万票ありますが、足しても140万票足らずです。しかも、連合は小池支持になるでしょう。前回、あの評判の悪かった鳥越氏の134万票にさえ届かないかもしれません。

 

www.asahi.com

支持団体という話で言えば、小池都政は、これまで自民を支持してきた業界団体からも、連合からも、要望は聞きおく、そして要望を聞く場は全て公開する、というスタンスです。私は、行政のスタンスとして、自民系の団体も旧民主系の団体も両方付き合って、何が話し合われているかを情報公開すると言う今のやり方で良いと思いますし、これが選挙になると当然生きてきます。そのうえ、女性のためのきめ細かな政策や、これまで行き届かなった障害者政策、多摩や島しょ部への支援など、従来の都政で軽視されてきたことを地道にしっかりやっているので、無党派の支持も得ています。

自民の票に戻ると、比例票でも、自民187万、公明66万ですから、仮に足しても253万票ですし、実際には公明票都知事につきます。そのうえ、ごく最近の世論調査でも、相変わらず、自民の支持層の半分、無党派の半分が小池知事を支持しています。

小池知事の都民支持率、去年と変わらず53%:マラソン・競歩で意地悪しても、やっぱり全然かなわない政府・自民党 - 日本の改革

というわけで、自民がガチンコで候補をぶつければ、取れるのは比例票187万のそのまた半分くらいの、100万票足らずかもしれません。安倍総理まで小池支持になれば、さらに自民票は引き剥がされるでしょう。

 

本当は、そうやって自民党が完膚なきまでにボコボコにされて、東京都で史上最低得票で負けるのを見たいところです。自民党候補をそこまで叩きのめす結果を出してこそ、民意を旗印に、小池知事が都政でさらに大胆な改革を進めやすくなるし、翌年の都議選で都民ファーストに大きな追い風になるし、小池百合子氏の国政復帰への声も高まると思うからです。

でも、残念ですが、安倍総理はさすがに賢くて、そうはさせないために、小池支持の情報をメディアに流して、「自民党推薦候補・小池百合子」にしようとしているのでしょう。

都民ファーストは自民と対決続け、「小池総理」は自民系も非自民系のどちらも選択肢に

そうなった場合、私が恐れるのは、JX通信の米重氏の、以下のような予想です。

「自民からすれば、知事に対抗馬を立てて負けたら翌年の都議選にも響く。逆に対抗馬を立てず与党化すれば、都議選は対決構図がなくなり低投票率で自民が第一会派回復。それ以後は煮るなり焼くなり、と選択肢にゆとり。」

小池知事自身にとっては、自民が勝手にすり寄って、敵対して意地悪してきた官邸までがついに膝を屈した形ですから、自民にそれほどの忖度はいらないでしょう。

問題はやっぱり都議選です。

都民ファーストの議員は民間でも実績を上げられた有能な方が多いですし、一期目の頑張りは素晴らしいとは思いますが、前回は大変な追い風が吹いていたのも事実です。あのときはもう、自民が牛耳る都議会の最低な実態が都民に初めて明らかになりましたし、国政レベルでも次々に自民党オウンゴールを決めてくれたという状況でした。

再来年の次回都議選は違います。都民の都議会への関心の低さが劇的に改善されたわけではありません。そのうえ、自民党都知事与党に加わったら、ますます都民の関心は低くなります。「なんだ、自民も同じ方向か、それなら、昔から縁のある自民の人にしよう」になってしまうでしょう。

そうならないために、都民ファーストは、都議会自民党との違いを、今から地元で、しっかり訴えていただきたいと思います。幸いと言うか、自民の都議たちは今でも小池知事に徹底抗戦の構えのようで、とにかく足を引っ張る方向なので、はっきりと違いは出ています。

ただ、マスメディアで「安倍総理が小池知事を支持」、「自民党が小池知事の再選を支持」と大きく報じられ続けたら、都民にはすぐ違いが見えなくなります。よほど普段から、都政と都議会についてこまめに地元に説明して、いかに都民ファースト自民党が違うか、「こいつら、ちょっとやりすぎ」と思われるくらいに説明し、アピールしていただきたいところです。

あと、維新やあたらしい党とは、対自民でしっかり手を組むべきだと思います。官邸が小池支持になったら、松井一郎氏も、小池知事への協力を打ち出しやすいでしょう。松井氏も、大阪のために官邸の反小池の姿勢に合わせざるを得なかった面もあると思います。維新・あたらしい党と都民ファーストは、もうお互いに「中立」はおやめになって、これまでの経緯はともかく、都民のために改革を進めると言う一点で、都議選に向けた協力を考えてほしいと思います。田中角栄が言った通り、頂上を極めるためには、敵を減らすべきです。

東京維新の2議席獲得で、改革派の諸政党は、田中角栄の言葉を思い出すべき:頂上を極めるには、敵を減らすこと。 - 日本の改革

さて、安倍総理が小池知事を支持するということになったら、小池百合子氏は、東京オリンピックや二期目の都政を経て、仮に国政復帰するとしたら、どのようなスタンスで臨まれるのでしょうか。

前回は、民進党という旧民主党を解体して、非自民系の政党のリーダーになり、失敗しました。国民はそれをはっきり覚えています。

今では、前回の衆院選で、反小池をアイデンティティにして出来た立憲民主党が、野党の主導権を握っています。都知事選にしても、負けるのを覚悟で何としても候補を立てたいと言っている旧民主関係者もいるようです。

しかも、現在の旧民主系は、社民も吸収して政党を作って、しかも、共産党との協力を深めています。常識的に考えれば、今の政治状況では、小池百合子氏は、非自民系の政党のリーダーでいくべきではありません。

もっとも、今のような、旧民主の左巻き路線と共産党との共闘は、国民の支持が得られないはずです。現在でさえ、立憲民主党の支持はふるいませんし、これから右寄りの国民民主党と左寄りの社民といっしょになって、しかも共産党に忖度して、旧民主党以上に訳の分からない政党となって、支持率はやはり上がらないでしょう。

(個人的にも、最近、旧民主系の「身を切る改革」やるやる詐欺や、女性の人権問題へのダブルスタンダードに、今まで以上に強い嫌悪感を覚えるようになりました。)

旧民主系がこれから更に支持率が落ちた末に、たとえば、「元」国民民主党の玉木氏などが主導権を握って、現実的な安全保障政策にするということで、小池氏に頭を下げてくるようにでもなれば別ですが、しばらくはそうなりそうもありません。

そうなると、自民党への復帰ということになります。この場合、自民党内の改革派と組んで、自民党総裁を目指し、それが可能になるまでは、別の改革派の総理・総裁を応援することになります。小泉政権と同様に、古い自民党をぶっ壊すような改革を掲げることになるでしょう。

安倍政権とはっきり違いが出せるのは、たとえば、脱原発・脱石炭などの環境エネルギー政策、及び、男女共同参画社会の実現です。どちらにも、自民党の中に味方はいます。脱原発・脱石炭で河野太郎氏、小泉進次郎氏、男女共同参画社会では、最近覚醒した?稲田朋美氏等です。

こうして小池氏自身が自民党に復帰した場合、都民ファーストはどうなるべきでしょうか?私は、あくまで、自民党とは別の改革派政党として、都議会第一党を張り続けてほしいと思います。たとえ負けても、選挙のたびに自民党と最大会派を奪い合うような形で存続して、都政が、言わば保守系二大政党制となってほしいと思います。せっかく都知事も都議会最大会派も、非自民・非共産の改革政党が取ったという、この状態を、一回限りで終わらせてはいけません。

そして、小池氏も国政に復帰したら、自民党に戻るにしても、古い自民党の政治を根本から変えるような改革を実現して、小泉純一郎氏同様、「自民党をぶっ壊す」リーダーであってほしいと思います。それこそが、政界入りしてから小池氏がずっと追及してきたものだと思うからです。

日本新党新進党希望の党はもちろんですが、自民党に在籍したときも、小池氏が一番活躍されたのは、やはり小泉政権時でした。環境大臣としてクールビズを始めて今日の温暖化対応への先駆けとなり、郵政解散で刺客となって、改革派の圧勝の象徴となりました。小池氏は、自民党の中にあって、実は自民党をぶっ壊した改革派政治家でした。今でも小泉純一郎氏とお会いになっているのも、嬉しく心強く思っています。

ということで、安倍総理が小池知事の再選を支持、ということなら、都民ファーストには、これまで以上に、都議会での自民党の違いをはっきり打ち出して都議選では何としても勝ってもらい、小池氏には、小泉純一郎氏が言う通り、「都政を全うしてから」国政に戻るなら、自民にあっても自民党をぶっ壊すような存在となっていただきたいと思います。