日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

2009年の野党・民主党は113人、2012年の野党・自民党は119人、2019年の「野党共同会派」は120人とは言うけれど。

立憲民主党の枝野代表は、2009年と2012年の政権交代時の野党第一党より、今の「野党共同会派」が多いから政権交代可能、と言います。しかし、共産党選挙協力を得ていては、無理でしょう。

三桁の議席がないと話にならないのは確かだが

今日の日経によると、立憲民主党枝野幸男代表は10月、党の代議士会で、野党の共同会派は120人もいるから頑張りましょうという挨拶をしつつ、こう発言したそうです。

「09年当時の最大野党会派である民主党会派の113人、12年の最大野党だった自民党の119人に匹敵する」

いずれも政権交代時の衆院選直前での最大野党の議席数です。2009年は民主党議席を2.7倍の308になり、2012年は自民党勢力が2.5倍の294議席を得て、政権を取り戻した、という故事を日経が紹介しています。

www.nikkei.com

野合だろうと何だろうと、小選挙区制で戦うときは、二大政党制が前提となります。橋下徹氏でさえ、政党は政策よりも組織だと主張されるようになりました。その橋下氏の主張の通り、改革派は、政策や理念は二大政党の党内闘争で勝って実現していくべきもの、と達観するしかありません。だから、たとえば細野豪志氏が自民党に行ったことを私は理解します。

2017年に、小池百合子氏が希望の党を立ち上げたとき、彼女は最初から「第三極」的なポジションに全く興味はなく、一気に民進党を解体して、100人規模の塊の政党で政権交代を実現しようとしました。小池氏の方針通りに、当時衆院で96名の政党があっけなく消滅するのを見て、国民は唖然としたものです。その後、小池氏の「排除」発言で支持率が急落したのは、今思えば、衆参で三桁の議員がいる政党を簡単につぶせる政治家の強気発言に、国民は怒ったと言うよりも、恐怖を感じたのでしょう。いずれにせよ、政策実現を本気で狙うなら政権交代が必要で、そのためには、衆院で100くらいの議席は必要だ、ということです。

こう考えれば、旧民主が一つになろうとするのは、政治力学上は当然の話です。自民も旧民主もしがらみだらけの既存政党、そのどちらかの中で、改革派が力をつけるしかありません。

残念なのは、野党再編が立憲民主党主導になってしまったことです。せっかく旧民主党が分裂して、国民民主党が出来ました。もとは希望の党だったはずですが、それはともかく、この党は連合の右半分のひも付き政党とは言っても、たとえば憲法改正では一定の信頼が出来るのは確かです。ところが国民民主党の支持率は鳴かず飛ばずで、立民に膝を屈する形になりました。その立民も支持率は下落してすっかり期待は剥げ落ち、実態はもう国民民主に擦り寄るしかないのに、その立民より更に立場が弱いのが国民民主党です。

枝野氏への個人献金7割減 「ブーム去った」の声も:朝日新聞デジタル

【独自】枝野氏 合流協議打診へ : 政治 : ニュース : 読売新聞オンライン

私は、日本維新の会が、国民民主党との連携にもっと積極的になって、橋下徹氏を(御本人の政界復帰の意思表示を条件に)将来の総理候補と明言して、党として国民民主党と合流を検討する、くらいの打ち出しをすれば、維新・国民の主導での野党再編が出来ただろうに、と、とても残念に思っています。まあ、維新にいたときに出席させられた下地氏のパーティーで、下地氏が「俺が総理を目指すんだ」と挨拶するような政党ですし、難しいだろうとは思っていました。が、せっかく小沢氏と玉木氏が橋下氏にすり寄ってきたのだから、しょせん立民を急かせるためのポーズだと知っても、伸ばされた握手の手を維新が握って離さないで、旧民主を引きずり回して維新主導の野党再編を図れば良かったのに、という思いはあります。

"NewsBAR橋下"での、橋下・小沢・玉木会談:次の衆院選で自民打倒、橋下政権樹立。 - 日本の改革

そんなわけで、改革派政党による安倍自民打倒は、2017年の小池氏による希望の党も失敗、2019年の橋下政権実現も立ち消え。お二人には、来年以降の展開に期待します。小池氏は来年の都知事選と再来年の都議選、橋下氏は来年の都構想住民投票等を契機に、国政を狙っていただきたいです。もちろん、自民内の改革派の台頭にも期待しています。

私の個人的な期待はともかく、良くも悪くも旧民主がはっきりまとまってきた以上、国政での改革政党である日本維新の会は、今度の総選挙では、立場をはっきりさせるべきでしょう。小選挙区制では、第三極なんて結局、何も出来ないのですから。

維新の松井代表は、旧民主の合流話をこう批判していますが、

それなら維新は、自分達の政策を、自民といっしょに実現するんですか、それとも、自民を倒して旧民主といっしょに実現するんですか。どちらでもないと言うなら、まずは三桁の議席やその見込みを示して、それから大きなことを言わないと。でないと、国会議員の身分を維持したいのはお宅の議員達だろうと言われてしまいます。少数野党で言いたいこと言ってるだけなのは楽です。大坂維新は地方政治では、口だけ政党を最も強く批判しているはずです。国政で自民につこうが旧民主につこうが、維新はものすごく叩かれるでしょうけれど、それでも実現したい政策があるから国政政党やってるはずだと思うのですが。

何にせよ、当面、維新等に新しい展開が見えない以上、小選挙区の政治力学で、旧民主結集になるのは当然の話です。いかに盛り上がりに欠けようとも、政権交代を本気で考えるなら、まずは100議席台の塊を作るのは必要なことですから。政党交付金の額を決める基準日は1月1日ですから今月中に急がないといけませんし。

立憲収入36億円、国民のほぼ半額 18年政治資金:朝日新聞デジタル

digital.asahi.com

共産党に頼っているのでは全然ダメ

では、元のサヤに収まる形の旧民主党は、自民に代わるビジョンを国民に示せるでしょうか?まず無理でしょう。原発憲法改正で政策が一致しないとよく言われますが、私は最大のネックは、共産党選挙協力を得てしまったことだと思います。

衆議院で120人の「野党共同会派」には、共産党は含まれてはいませんが、

会派名及び会派別所属議員数

既に2016年以来、民進党等の旧民主系は、共産党と選挙区の調整をしてきました。昨日12月5日にも、立憲民主、国民民主、共産、社民各党の党首らが、東京都内で会合を開き、次期衆院選での野党共闘を改めて確認しました。共産を含む野党共闘を重視する無所属の中村喜四郎衆院議員が呼びかけた、ということです。

www.yomiuri.co.jp

共産党は、旧民主系との共闘を進めるために、先月11月に、党の綱領を改訂しました。ソフト路線を目指すということでしたが、やはり微修正にとどまり、日米安保批判は変わりません。

www.sankei.com

仮に、旧民主系がもう一度政権を取り返したとしたら、外交安全保障で共産党に振り回されて、すぐに行き詰まるでしょう。鳩山政権も、民主党は比較的現実的な外交安保政策だったのに、連立を組んだ社会民主党に振り回されたのが、普天間での迷走の大きな要因となりました。

民主党政権の失敗は色々ありますが、絶対的な少数政党の社民党に外交安保で、郵政民営化でこれまた少数政党の国民新党に、振り回されたことも、かなり大きな失点になりました。民主、社民、国民新の合意や、振り回された挙句の社民党の連立離脱は、私は大きな影響があったと思っています。

https://www.dpj.or.jp/news/files/20090909goui.pdf

www.jiji.com

共産党は、次の選挙で野党が勝ったら、「野党連合政権」に共産党も入れろと、立民、国民民主等に要求しています。立民はいやがっていますが、共産党のこだわりは当然強く、どうなるか分かったものではありません。先月11月の『選択』では、枝野氏がぎりぎり閣外協力ならOKと考えているらしいが、共産党はそれでは納得しない、と報じています。

「連合政権」へ協議入り要請 共産が野党各党へ - 産経ニュース

こうした構図は、国民も当然分かっています。共産党といっしょに選挙戦を戦う旧民主系の政党は、各選挙区でそれなりの善戦をしても、国民が安心して政権を委ねようと思うはずがありません。国民民主党の玉木代表は、5年スパンで政権を目指すという言い方をしていますが、何年かけても、共産党が切れないようでは、政権交代は難しいし、仮に政権をとっても、すぐに行き詰まるでしょう。共産党は衰えたとはいえ各選挙区で1~2万票は動かせるようですが、その程度を恐れているようでは、どうしようもありません。

立民も国民も、せっかく三桁の議席からスタートしようというなら、次は共産党を切るべきです。