日本の改革

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小池知事の都民支持率、去年と変わらず53%:マラソン・競歩で意地悪しても、やっぱり全然かなわない政府・自民党

東京五輪のマラソン競歩の開催地の件、競歩での暑さ対策を追加すれば完璧です。競技開催がどこになろうと、都知事選では、自民党は小池知事に絶対勝てません。

暑さのリスクか、総合的なリスクか

東京五輪のマラソン競歩の札幌開催の可否の件、明日からの調整委員会に向けて、論点が整理されてきました。

IOCは暑さのリスクがあるから札幌に変更すべきと主張しています。これに対し、小池知事と都民ファーストは、暑さのリスクはスタート時間を1時間前倒すので軽減されるとし、警備・宿泊地確保・コース選定等も含めた総合的リスクを考えれば、東京と主張しています。

結論から言えば、暑さのリスク対策だけなら札幌、総合的なリスク対策なら、当然、東京が妥当です。私は、東京都は、暑さ対策として更に、東京都医師会が主張する通り、競歩で「全コースについて天幕設置」を追加すれば、完璧だと思います。

まず、暑さのリスクについては、東京都はスタート時刻を午前6時から午前5時に1時間前倒ししました。IOCはこれでもダメだと言いますが、その理由がはっきりしません。

今までの議論からすると運営が混乱するとか、沿道に観客が少ないからアスリート・ファーストでないとか、決定変更で信頼が損なわれるとか、ヘリコプターが夜明け前に飛べないし、良い映像が撮れないとか、ということです。

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出所:IOC

20191028_IOCコーツ委員長_資料.pdf - Google ドライブ

「これまでの議論」については、東京都も最近まで午前6時からと言ってきたところですが、IOCが開催地自体を変えるというのだから、新たな提案をするのは当然です。朝5時でも沿道には観客が詰めかけるでしょう。決定変更で信頼が損なわれる、に至っては、「お前が言うな」でおしまいです。テレビ映りも、8月の東京なら午前5時はちょうど夜明けなので、かえって綺麗でしょう。

都民ファーストは、午前5時開催で暑さ対策はできているし、札幌開催は他のリスクが東京より極めて高いとして、東京開催を強く主張しています。札幌開催では、東京を前提にトレーニング・調整を行ったアスリートを無視している、テロ対策が十分出来ない懸念がある、これからのコース選定がきちんと出来るかに不安がある、という理由です。

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出所:都民ファースト

都民ファ東京都議団ーマラソン競歩会場は東京に.pdf - Google ドライブ

都民ファーストの主張は正論です。

一方、暑さ対策については、私は追加策が必要だと思います。この件については、東京都医師会の声明が参考になります。

同会は本件に関する声明で、スタートを午前5時30分以前と前から主張していたのに通らなかったのは残念だと思っていた、「こと熱中症の危険に絞れば、札幌開催が勧められる」が、「東京オリンピックならではのコースのもつ魅力、熱中症以外にも救急・災害・テロ対策等も極めて重要」として、結論として、東京開催が適当、としています。ただし、「午前5時以前の競技開始を改めて要望」し、競歩については、

「現在の全く日陰のないコース設定は見直すべきであり、コース変更、全コースへの天幕設置など」

再検討すべきとしています。

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会におけるマラソン・競歩大会の実施に関する東京都医師会の意見について | 公益社団法人 東京都医師会

つまり、東京都医師会は、結論としては都知事都民ファーストの主張を支持。ただし、専門家団体として、暑さ対策だけなら札幌が適当、東京はそこもクリアするなら、マラソンはもっと前倒し、競歩はコース変更か全コースへの天幕設置をせよ、と主張しています。

小池知事も10月25日のフジテレビ番組「とくダネ」で、ミストのほか、テントも用意したと言っていましたが、東京都医師会が10月28日に「全コースの天幕設置」と言っていることから、現状では一部だけなのでしょう。そこを徹底すべきです。

東京都も、暑さ対策で更に完璧を期するために、競歩について、コース変更を検討すると言うのですから、コース変更のうえ更に、全コースを日陰にするよう、天幕等の対策をとるべきです。マラソンでは午前5時が日の出時間なのでぎりぎりでこれ以上の前倒しは無理ですが、競歩については、更に対策を打つべきです。

オリンピックという殿様商売

では、こうした暑さ対策も追加して、どこから見ても東京の方が良い、となったとして、IOCは態度を変えるでしょうか。残念ながら、現状では望み薄でしょう。

調整委員会会長のコーツ氏が来日して小池知事と会談しましたが、平行線でした。コーツ氏は、調整委員会にはもう出席せず、書面代理にするという無礼な態度です(10月30日修正:コーツ氏本人が出席しました。すみませんでした)。「東京に戻ることはあるか」との質問に「ノーだ」と断言しました。

極め付けは、「都民に謝罪する気持ちはあるか」と聞かれて、こちらにも「ノー」と言い放ちました。

激走後にすぐ空路移動して…IOCさらに仰天プラン 札幌でマラソン 東京で表彰式― スポニチ Sponichi Annex 社会

これには、「オリンピック委員会なんて最初からろくでもない」と思っている私も、本気で頭にきました。

IOCはこれまで、何度も招致に関わる買収の件でスキャンダルとなり、東京オリンピックの招致でも、体質が全然変わっていないことを示しました。あんなデタラメな組織で、今回のような一方的で滅茶苦茶な決定をしても平気でいられるのは、ひとえに、オリンピックというブランドによるものです。

私自身は、招致活動で違法行為をするくらいなら、東京オリンピックなんていらなかったし、薄汚いスポーツマフィア達のカネの要求を断ったというイスタンブールになってもよかったと思っています。これは以前のブログでも書きました。

招致に贈賄が必要なら、東京五輪なんていらなかった:日本は海外への「腐敗の輸出」を止めろ - 日本の改革

今回の件、都民の期待を裏切って札幌開催にされたうえに、340億円どころかそれ以上の費用負担まで東京都に押し付けられるようなことになるなら、費用負担は一切しない、マラソン競歩については手を引く、くらいのことを言いたいところですが、責任ある立場の都知事都民ファースト都議は、そうは出来ないでしょう(10月31日修正:小池知事は、他都市での開催なら都民の税金は使わない、と10月30日に明言しました!)。

開催都市契約(けっこう曖昧な契約にみえます)の解釈次第ですが、けっこう一方的な、上から目線の契約です。今回のように、特定の競技の開催地を別都市にすることをIOCが勝手に決められるとまでは明文で書いていませんが、競技の追加等はIOCが一方的に出来て、開催都市は文句を言えないようです。

https://tokyo2020.org/jp/games/plan/data/hostcitycontract-JP.pdf#search=%27%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF%E9%96%8B%E5%82%AC%E9%83%BD%E5%B8%82%E5%A5%91%E7%B4%84%27

仮に札幌開催になれば、協力だけはして、補償請求を行うということでしょうが、その請求先に十分な財産があるかは分かりません。IOCというのは、とことん無責任な体制で運営されているように感じます。

こんな無責任組織の言われるままに、開催都市の自治体は全責任を負わなければいけないのが、オリンピックの実態のようです。

何がどうなっても、都知事選は小池知事の勝ち

さて、今回の件、政争として見てみます。

森喜朗氏は、「この話は随分前からあった」と公言しています。9月の内閣改造で、北海道が地元の橋本聖子氏がオリパラ担当大臣になっています。菅官房長官はもちろん札幌案をよく知っていた様子です。IOCは、暑さ対策が不安だ、それがドーハで明らかになったから、突然変更するんだ、と言っていますが、マラソンのスタート時間を5時に早めるという、東京都医師会も一応納得する案について、理由にならない理由で反対、とにかく札幌開催を頑として変えようとしません。

以上からは、来年の都知事選に向けて、菅氏と森氏が、IOCに札幌開催を飲ませて、橋本氏に札幌へのマラソン競歩誘致の実績を持たせようとしているように見えます。

気の早い週刊ポストは、橋本氏が来年の都知事選に、オリンピックの顔は自分だ、ということで出馬するのでは、と書いています。

小池百合子氏vs橋本聖子氏の謀略戦 マラソン札幌開催の次は

事実なら、一般の都民の気持ちを逆なでする、全く逆効果の人選に見えますが、そうは思わないのが、菅氏や森氏のような自民党政治家です。

彼等の発想では、「知事が自民党でないとこうなるぞ」と、業界団体を脅して締め上げるつもりなのでしょう。業界団体と縁のないほとんどの都民など全く眼中になく、とにかく、小池知事になびくような業界団体は許さない、小池なんかに一切情報は与えないし、自民党とパイプのある知事に変えないと、これからもこういう目にあうぞ、という脅しをかけようということでしょう。

しかし、小池知事の支持率は変わらず高いままです。一連の騒動が知れ渡って、小池知事がテレビ等で事情を説明した後の10月26日と27日に行われたJX通信の世論調査で、小池知事の支持率は53.5%で、去年夏の55.3%から、1.8%下がっただけで、ほぼ同じでした。不支持率は37.3%から34.5%にわずかに下がっていて、こちらも同じくらいです。

例によって、自民支持層と無党派層のそれぞれ半分から支持されています。

news.yahoo.co.jp

ラソン競歩の札幌開催案については、35.2%が賛成、57.9%が反対と、圧倒的に反対が多くなっています。

また、毎日新聞の10月26日、27日の全国調査でさえ、賛成は35%、反対は47%になっています。

mainichi.jp

これは、1週間前の10月19日、20日に調査のあった朝日と産経・FNNの調査と、かなり違う結果です。朝日の調査では、都内でさえ札幌開催に賛成44%、反対40%で、産経・FNNの調査では、全国では賛成(札幌)が48.9%で、反対(東京)の41.6%を上回っていました。

五輪マラソン札幌開催「賛成」47% 若い世代ほど多く - 東京オリンピック:朝日新聞デジタル

内閣支持横ばい51.1% 五輪マラソン「札幌」が「東京」上回る FNN世論調査 - FNN.jpプライムオンライン

単純比較は出来ませんが、それでも、1週間前には都民の間でほぼ拮抗していた意見が、先週末には一気にダブルスコア近く札幌反対が多くなり、全国調査でも、札幌賛成が多かったのが、10ポイント以上の差で札幌反対が多い結果に転じています。

これは、コーツ氏のあまりに傲岸不遜な態度がテレビで報じられたことと、そして何より、小池都知事都民ファーストの都議、区議、支持者のボランティアの方々が、テレビ、ネット、街頭で、東京開催を真摯に一所懸命に訴えた結果です。

都知事都民ファーストの訴えで、都民は意見をがらっと変えました。全国にもその声が届きました。都民も国民も、小池知事と都民ファーストの声に耳を傾けてくれて、賛成してくれる人が増えています。

都知事は明日からの調整会議で、堂々と東京都民の気持ちを訴えていただきたいと思いますし、その結果がどうなろうと、やっぱり都民は小池知事を支持します。