日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

中国企業が支援撤回のジャパンディスプレイ、最後くらいは潔く「日の丸液晶」として、秘書給与ピンハネ経産相とともに腹を切れ!

「日の丸液晶」が中国企業に買収されて「五星紅旗液晶」になりかけたジャパンディスプレイ(JDI)、結局、中国企業にも逃げられて、政府の支援がなければ進退窮まりました。JDIはこのまま法的整理を行い、同社を支える官民ファンドINCJは解散させ、経済産業大臣は責任をとって辞任すべきです。

絶体絶命のジャパンディスプレイ

経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)は、今年4月3日、中国や台湾の企業連合3社から、最大800億円の金融支援を受け入れることで大筋合意した、と報じられていました。2012年に経産省の官民ファンド産業革新機構が7割の2000億円も出資して、ソニー東芝・日立のディスプレイ部門が統合されて出来た会社です。これにより、「日の丸液晶」を作るはずが、結局は中国企業の軍門に下ったと報じられたので、本ブログは、これでは「五星紅旗液晶」だ、と批判しました。

「日の丸液晶」ジャパンディスプレイは「五星紅旗液晶」へ:国策失敗の責任をとり、世耕経産大臣は辞任せよ。政府は官民ファンドを全廃せよ。 - 日本の改革

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ところが、6月に台湾2社が支援の枠組みから離脱。

更に、9月26日になって、残る主要なスポンサーである、中国の嘉実基金管理グループも離脱を決めました。日経によると、嘉実基金は中国・香港の企業連合がJDIと結んだ800億円の支援契約のうち、約630億円を負担することになっていました。

出所:日本経済新聞2019年9月26日

翻弄されるJDI、スポンサー離脱再び :日本経済新聞

これにより、ジャパンディスプレイの再建はまた振り出しに戻りました。

この企業を設立させたのは、事実上、経済産業省です。当初2000億円を出資したのを手始めに、旧産業革新機構とそれを引き継いだINCJが、経産省の官民ファンドとして、これまでに累計で4000億円超を支援しています。

誰もいなくなったJDI支援 「日の丸液晶」漂流 :日本経済新聞

それが、7年たっても未だに全く自立できないどころか、ますますINCJに頼らざるを得なくなっています。普通ならとっくに倒産のところを、同社の菊岡稔社長は、10月4日に、日経のインタビューに平気な顔で大丈夫、法的整理は必要ない、と答えています。800億円の穴があいたのを、まず500億円調達する、そのうち400億円は官民ファンドのINCJが融資してくれるから大丈夫だ、と言うのです。相変わらず政府頼り、経産省頼りで涼しい顔です。

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そもそも、出発からして国策会社のはずなのに、企業理念を見ても、社長のウェブサイトでのあいさつを見ても、経済産業省の主導で出来たことも、官民ファンドを通じて公金の投融資を受けていることも、それに伴う公的役割があることも、全く、一言も書いていません。驚くべき鉄面皮です。

会社案内 : 企業理念 | 株式会社ジャパンディスプレイ

会社案内 : ごあいさつ | 株式会社ジャパンディスプレイ

JDIは再建型倒産手続、官民ファンドINCJは解散、経産相引責辞任すべき

4月に、中国・台湾企業の支援による再建案が発表されていたときにも、本ブログで書いたことですが、4000億円もの財投・税金の支援を受けながら、全く自立できずにいるジャパンディスプレイは、もう法的整理に踏み切るべきです。

現在、香港ファンドにも出資を打診中のようですが、官民ファンドが財投資金等を投じることにしたのは、我が国の民間液晶事業を支援して競争力を高めるためだったのですから、外資からの支援が必要になるという時点で、もう政策としては失敗です。

これから外為法も改正され、指定された日本企業への出資1%以上の株式保有について、原則として事前届出が必要になります。

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関税・外国為替等審議会 第43回外国為替等分科会 資料 : 財務省

 

法改正前の現在でも、指定業種は拡大中であり、今年5月の業種追加で、ほぼ全てのIT分野が対象になったと言われています。

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対内直接投資等に係る事前届出対象業種の追加等を行います : 財務省

背景として、当然、米欧政府が中国企業に対するスタンスを大幅に厳しくしている実態があります。

中国に対する安全保障上の懸念から、我が国独自の高度な液晶技術をどうしても守るべきだ、ということなら、経産省が官民ファンドINCJを通じて行っているような支援はやむを得ないどころか、むしろ望ましいものでしょう。

ところがやっていることは全く逆です。再建にあたって主要なスポンサーとして平気で中国企業を選ぶ、それがダメになったら、ますます官民ファンドへの支援を頼りにして、あとはやはり香港等の外資で埋め合わせよう、というやり方です。香港企業といえども、中国政府の影響がいかに強いかは、現在の香港の情勢を見れば分かる通りです。

外資に買収されることについて、日経記事によると、あきれたことに「JDIの技術が汎用化したとみる経産省外資への身売りを容認する」そうです。汎用化した技術しか持っていないような企業なら、ますます公的支援などするべきではありません。

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誰も、何の責任も取らないまま、財投資金が、経産省の官民ファンドを通じて、ジャパンディスプレイ社にこれからも投じられようとしています。以前書いた通り、この企業は、会社更生法民事再生法によって、再建型倒産手続で処理すべきです。投資した株主に対する責任をとるため、INCJも、その親会社である産業革新投資機構も、解散すべきです。そして、国策の失敗の責任をとって、現在の経済産業大臣の辞任も必要です。それくらいしなければ、政府が作って出資した企業だからと思って信頼した株主は納得しないでしょう。

安倍政権は、経済産業大臣が、秘書給与ピンハネまで報じられたクビの軽い人のうちに、一連の政策の損切りをばっさりとやるべきです。

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