日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

「日韓は仲良くやっていく必要がある」:トランプ氏にまでこう言われる日韓政府は恥を知れ。

トランプ大統領も日韓関係に懸念を表明。日韓関係は、韓国を一方的に批判していればすむ話ではありません。韓国国民の個人請求権だけでなく、日本国民の個人請求権も認めた場合の、両国の請求権を精査し、そのうえで、韓国との妥協を図るべきです。

日韓関係の改善は急務

北朝鮮は7月25日から8月10日にかけて、5回にわたり、ミサイルの発射実験を行いました。低高度の新型ミサイルで、撃ち落としにくい高度で飛行し、下降段階で軌道が変わる複雑な動きのものも発射されたようです。日本のミサイル防衛システムでは、対応が難しいとも言われています。

www.nikkei.com

そんな中、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を延長しない可能性も見せています。日経は、新型ミサイルが日本のレーダーで捕捉しにくい場合、韓国の情報に頼らざるを得なくなるが、そこに支障がでる可能性があるし、韓国も同様だ、としています。7月25日の飛翔体発射では、GSOMIAに基づく日本からの情報提供で射程を修正した経緯があるようです。

www.nikkei.com

伊藤俊幸元海将は、GSOMIA破棄は、日本より韓国に不利だから愚かな選択だ、としています。だから本当にそんなことはしない、とは言い切れないでしょう。国のプライドがかかって、韓国内の世論が強硬になってしまえば、愚かな選択でもやらざるを得なくなります。

伊藤氏は、GSOMIA破棄で支障があるとすれば、日米韓トライアングルによる情報共有なので、「実際に韓国が破棄に動くなら、米国は強く反発するだろう」としています。今の韓国は、アメリカに言われてさえ、愚かな選択でも、日本への意地だけで、協定破棄をしてしまう可能性は捨てきれません。

www.sankei.com

アメリカはいらだっています。エスパー国防相は、日韓との会談に先立って、GSOMIAに関して、次のように発言していました。

「率直に言ってこの情報共有が続くよう働きかけていく。北朝鮮に向きあううえでカギとなるものだ。長期的には中国もそうだ」と述べ、継続を日本と韓国に呼びかける方針を示した。深まる日韓の対立を踏まえて「両国にこの問題を早く解決するよう求めるつもりだ。それで北朝鮮と中国に集中しようじゃないか」と訴えた。

www.nikkei.com

私は、エスパー氏の訴えに全面的に賛成です。日本も、韓国も、歴史問題にこだわりすぎて、今そこにある中国・北朝鮮・ロシアの危機を軽視しすぎています。以前、本ブログでも書きましたが、日韓関係は、何よりも安全保障上の協力を優先させるべきであって、お互いにもっと譲り合って信頼関係を回復する必要があります。

韓国への意地より、中国・北朝鮮・ロシアへの備えの方が重要!日韓関係は安全保障を全てに優先させよ! - 日本の改革

韓国を訪れたエスパー米国防長官は9日、文在寅大統領と会談して、GSOMIAの継続を要請したが、進展はなかったようです。

www.nikkei.com

韓国がこの協定の延長拒否という非合理的な決定をする可能性があることを、日本政府は認識しておくべきです。困るのは韓国だからそんな馬鹿なことはしない、ほっておけばいい、というのは危険です。

トランプ大統領は、アメリカファーストで日韓の防衛への関心は心許ないところがありますが、そのトランプ氏まで、日韓関係に強い懸念を表明し始めました。日経から引用します。

トランプ米大統領は9日、対立を深める日本と韓国について「両国の関係は私たちを難しい立場に追いやっている。日韓はいつも戦っており、仲良くやっていく必要がある」と述べ、早期の関係改善を求めた。「日韓両国が互いに協力するよう望んでいる。彼らは米国の同盟国のはずだ」と強調した。

www.nikkei.com

日経の翻訳ガーとか言われないように、こちらも載せておきます。

“South Korea and Japan are fighting all the time. They’ve got to get along because it puts us in a bad position,” Trump told reporters at the White House. “They’re supposed to be allies.”

www.japantimes.co.jp

"get along" は「仲良くする」でしたよね。こんな風に言われて、日本政府も、韓国政府も、恥を知るべきです。

日韓請求権協定で、日韓双方に個人請求権を認めたら韓国の負担が大きい

現在の日韓関係の悪化は、昨年の徴用工判決に始まります。まずは、そこについて、本気で関係改善を図るべきです。お互いが従来の立場を言いっぱなしではどうしようもありません。

この問題、韓国の裁判所の判断に関するものですから、日本政府が韓国政府に要求できることには最初から限りがあります。三権分立を否定して、大法院の判決を韓国政府が簡単に覆すわけにはいかないからです。

日本の護憲派憲法学者を批判している篠田英朗氏は、本件をめぐる国際法と国内法の関係につき、以下のように整理しています。

日韓請求権協定のような政府間関係の理解の枠外で、民事訴訟の私人・非国家組織の関係がありうることを、国際法はもともと許容している(講学上の「等位理論」)ので、
国際法と国内法は、一致しないまま併存することがある。そこで、両者の矛盾を「調整」する必要がある。日本政府は現在が韓国政府にこの意味での「調整」を求めている段階である。「国際法を通じて韓国と接する日本政府は、したがって韓国行政府をただ責め立てるのではなく、その「調整」努力を支援し、促進していくべきである」。

篠田氏が言うように、日本政府も、韓国政府を攻め立てるばかりではなく、なんとか韓国政府が「調整」できるように、助け舟を出す工夫をすべきです。

gendai.ismedia.jp

問題は、韓国政府がどのような「調整」をするば良いか、です。司法府を人事や予算で締め上げて判断を変えさせる、というのは無理でしょう。韓国の国内世論だけでなく、韓国の司法権全体が反発するはずです。

韓国の政府・国会で、徴用工判決による損害賠償義務を韓国政府が肩代わりするような法律を作れれば一番良いのでしょうが、現状ではとても望みがありません。

日本は日本で、このまま放っておいては、韓国で日本企業への賠償請求が相次いでしまいます。

私は、韓国の司法府が韓国の国民に個人請求権を認めるというなら、日本国民にも韓国政府に対する個人請求権を認めたら、双方の請求権はどのくらいになるか、一度、日本の民間機関で分析・検討してみてはどうかと思います。

以前、山本清太弁護士の主張の一部をブログで書きましたが、かつて日本政府は、原爆被害者が「サンフランシスコ講和条約で米国に賠償請求できなくなった」として日本政府に補償を求めて提訴したとき、自分で払わない理屈として、個人請求権は「ある」と主張しました。アメリカ政府に対する戦時被害の個人請求権はある、ただし、外交保護権は行使しないから、個人の力でお好きなようにどうぞ、ということです。

「徴用工判決」で報じられない「不都合な真実」 - 山本晴太|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

韓国への意地より、中国・北朝鮮・ロシアへの備えの方が重要!日韓関係は安全保障を全てに優先させよ! - 日本の改革

それどころか、日本政府は、過去には、日韓請求権協定についてさえ、個人請求権の存在を必ずしも否定していませんでした。

http://justice.skr.jp/seikyuken.pdf

橋下徹氏は、これを「日本の弱点」と言っています。

 この弱点を克服して、徴用工判決問題について韓国と妥協の余地を探るには、仮に、韓国の国民に個人請求権を認め、同様に、日本の企業・国民が朝鮮半島(の南半分)に置いてきた資産等について、現在の韓国政府に個別に請求できるとしたら、全体として、双方でどれくらいの請求権があるか、試算してみたら良いと思います。

時々言われるように、日本の植民地経営が本当に持ち出しでマイナスだったなら、日本側の個人請求権の方が大きくなるはずです。もちろん、日本から韓国への多額の無償供与も加えて、1965年の清算を再度計算しなおす、ということです。損害の算定基準は現在の人権感覚も出来るだけ反映させて、国際社会にも説明のつく形で行います。

おそらくは、日本の請求権の方が韓国の請求権よりも大きいでしょう。そうなれば、韓国も、自国の個人請求権にあくまで固執したら、かえって日本からの更に巨額の個人請求に直面することになって不利になります。そうなって初めて、お互いに歩み寄って、妥協することが可能になるでしょう。

これは一つの案ですが、とにかく、徴用工判決問題については、日韓双方がお互いの主張を一方的に言い合って、制裁をお互いに繰り出すばかりの現状は、一刻も早く終わりにすべきです。

日本も、韓国も、アメリカの懸念を真摯に受け止め、中国、北朝鮮、ロシアという本当の脅威を見て見ぬふりをして、お互いに意地を張り合うという平和ボケ外交をすぐ止めるべきです。