日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

中国人民解放軍が香港デモを武力弾圧したら、日本政府は今度こそ、中国政府を絶対に許さず、価値観外交を行え。

中国国防省が、香港デモに関し、中国人民解放軍の現地部隊の出動が可能だとの立場を強調しました。日本政府は、天安門事件を見逃した過ちを繰り返さず、今度こそ、中国共産党を絶対に許さず、中国への経済制裁を課すべきです。中国からの報復があっても、価値観外交を貫くべきです。

香港デモが中国政府を標的に。中国国防相人民解放軍出動に言及。

日経によると、中国国防省の呉謙報道官が、昨日の記者会見で、香港の「逃亡犯条例」改正案を巡るデモにつき、香港政府の要請があれば中国人民解放軍の現地部隊の出動が可能だ、と発言しました。更に、デモ隊の一部が中国政府の香港出先機関の国章を汚すなどしたことについて「一国二制度の原則の限界ラインに触れるもので、絶対に容認できない」と非難しました。現在のところ、香港政府は、出動要請の可能性を否定しています。

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これは、逃亡犯条例改正案の撤回を求める千人超の若者らが、香港にある中国政府の出先機関「中央駐香港連絡弁公室」(中連弁)の前に集結し、抗議活動をおこなったことに反応したものです。

朝日によると、当日は43万人規模のデモが行われましたが、その一部がコースを外れて中連弁にまで行き、その庁舎に卵やガラス瓶を投げつけたほか、スプレーを吹きつけて、庁舎の壁に条例改正案に反対するという意味のスローガンなどを書いた、ということです。一連の大規模デモで香港の若者が中国政府の機関に直接抗議したのは初めてで、中国政府に対する対決姿勢を鮮明にしたところ、中国政府が人民解放軍の出動に言及した形です。

digital.asahi.com

暴力行為は、中国政府側と思われる集団からの方が、むしろ激しく行われています。中弁連の庁舎での抗議が起きた日に、別の場所、香港MTR西鉄線の元朗駅界隈では、謎の白シャツ集団による無差別暴行事件が起きました。黒社会と言われる香港暴力団の構成員と思われる暴漢100名ほどが、地下鉄駅の構内で、デモ隊と思われる市民も無関係の市民も、無差別に殴打しました。福島香織氏によると、親中派の立法会議員、何君堯(ユニウス・ホウ)がこの集団と握手しているのが目撃されており、警察の対応も不可解な遅れがあったようです。こうした状況証拠から、この集団は、中国政府が金で雇った香港マフィアではないか、と考えられています。

jbpress.ismedia.jp

香港デモで、香港政府の立法会が占拠されたり、中国政府の出先機関に卵が投げつけられたり、逆に、中国政府の使う香港マフィアが市民に襲いかかったり、香港での対立は先鋭化しています。秩序維持を口実に、人民解放軍が出動する可能性はあります。

最近のデモを主導する民間人権陣線等の民主派の要求は明確です。

「雨傘革命」のリーダーで、香港の自決権を掲げる香港衆志(デモシスト)という政党の創設者である周庭氏によると、既に6月16日の200万人デモの時から、要求は、以下の五つだと発信しています。

 以上のうち、1.(逃亡犯条例の)改正案の完全撤回については、中国政府も香港政府も多少の譲歩を行いました。林鄭行政長官は、審議の「無期限延期」と言い、その後、「廃案を受け入れる」、「完全停止」と表現を強め、直近では「改正案は死んだ。改正の取り組みは完全に失敗だった」と表明しました。それでも、「完全撤回」ではないとして、抗議活動は続いています。

更に、香港本土派の立法議員は、もはや問題は停止された逃亡犯条例ではなく、「デモ行動の最終的目標は、中国政府との自治権に関する討論」であり、普通選挙を目指していくことだ、としています。この点は、既に本ブログでも書きました。

www.kaikakujapan.com

つまり、香港でのデモは、中国政府に対する民主化要求デモなのであり、これに対して、人民解放軍の出動の可能性が出てきた、ということで、30年前の天安門事件と全く同じ構図になっています。

人民解放軍が出動して武力弾圧を行ったら、日本政府は経済制裁を課すべき

現時点で、中国が人民解放軍を出動させるかどうか、まだ分かりません。

サウス・チャイナ・モーニングポストによると、1997年の香港返還後に制定された香港特別行政区基本法の14条には、香港政府の要請によって人民解放軍が治安回復のために出動できるとある一方で、軍は香港での内政上の事項に介入してはならないと定めています。一応は歯止め規定もあるようです。また、香港政府の官僚(Eric Chan Kwok-ki, director of the Chief Executive’s Office)は、冒頭の中国国防相報道官の発言は、何も新しいものではなく、法律の規定について発言しただけだ、としたうえで、出動要請は必要ない、と発言しています。

同紙によると、専門家の見方は分かれています。中国国防省の呉謙報道官の発言は、警告でさえないという意見、少なくとも警告だという意見、香港の内政不干渉という従来の中国政府の立場と明らかに違うので注意が必要だという意見等があるようです。最後の見方によると、人民解放軍は、潜水艦が水面上に顔を出した状態、とのことです。

www.scmp.com

いずれにしても、どの程度の確率か分かりませんが、人民解放軍出動の可能性はある、と見るべきでしょう。その場合、日本はどうすべきでしょうか?

既に今年6月4日の天安門事件30周年の日のブログにも書きましたが、日本は、今度こそ、今度こそ、絶対に、中国政府を、中国共産党を、許してはいけません。天安門事件を極秘裏に真っ先に許したのは実はアメリカでした。当時のブッシュ(父)大統領は、天安門事件直後、米中関係は変わらないと鄧小平にメッセージを送っていました。日本の外務省は最初怒り心頭だったと言いますが、結局は、渡りに船とばかり、対中制裁を解除し、あまつさえ天皇陛下の訪中まで実現しました。

日米が天安門事件を許したことが全ての間違いの元。日経、朝日、産経が一致して「日本は中国に民主化を求めるべき」と主張。 - 日本の改革

そんなことまでして、中国がまともな国家になったのなら、まだしも救われます。しかし、現実は見ての通りです。アメリカも自分達の過ちを認めて、遂に中国と対決する姿勢を鮮明にしています。

現状では、アメリカ議会の脅しが効いて、習近平もそう簡単には香港に介入できない状況ではありますが、中国国防省報道官の発言からは、第二の天安門事件の可能性を現実のものと捉える必要があります。私は決して望みませんし、国際社会は更に圧力をかけて中国政府を抑えるべきですが、もしも武力弾圧が起きたら、日本は、国際社会とともに、中国に経済制裁を課すべきです。痛みを伴う決定になるでしょうが、それでも、自由と民主主義という大切な価値観を守るための外交を徹底すべきです。