日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

東京維新の2議席獲得で、改革派の諸政党は、田中角栄の言葉を思い出すべき:頂上を極めるには、敵を減らすこと。

東京維新が参院選で2議席を獲得。都民ファーストと東京維新は、反・東京自民で連携すべきです。

驚きの2議席獲得

参院選で、東京維新の元都議・音喜多氏と柳ヶ瀬氏が当選しました。どちらも、メディア各社が予測できていなかった結果で、驚きをもって報じられています。

www3.nhk.or.jp

今回、維新は「地域政党に所属しながら、国政では維新の一員として活動するという新しい戦略」をとりました。この戦略が見事に当たった形です。神奈川県元知事の松沢成文氏も当選。北海道の新党大地鈴木宗男氏の入党については、正直どうかと思いましたが、22万票で党に貢献したのはまあ事実です。メディアも、以下の毎日新聞のように、「全国的な基盤強化への足がかり」等、結果を前向きに評価する報じ方です。

mainichi.jp

音喜多氏は、都民ファーストから見れば、「裏切者」でしょう。両氏とも都議時代、少数野党としてアピールが必要だったとは言え、よりにもよって自民、共産とともに築地再開発を理由に予算案に反対。両氏とも豊洲早期移転と言っていたのに、今さら築地再開発について、移転反対派の共産党と同様の批判を、「小池には何でも反対」の東京自民といっしょにやっていました。大阪で反維新勢力が野合していたのと全く同じです。

www.tokyo-np.co.jp

音喜多氏は柳ヶ瀬氏とともに、このような展望の見えない都議会での活動を捨てて、当選は難しいとされていたのに大変なリスクをとって挑戦し、予想外の勝利をおさめました。大変立派なことです。都民からこれだけの支持が集まったという厳然たる事実を、都民ファーストは受け入れ、東京大改革を更に加速させなければいけません。

音喜多氏の「あたらしい党」は、結成したばかりですが、既に10人の地方議員(東京は8人)を抱えており、地域政党として一定の勢力となっています。党の目標として、首長または議会多数派を獲得して目に見える改革を実行、女性に政界への門戸を開く、多様性ある社会の創出、等、都民ファースト同様の改革姿勢を見せています。一方、維新には、こうしたカラー・特色はあったでしょうか?女性活躍や多様性が大事だと思う人々、特に東京都民に、維新は答えてきたでしょうか?首長・議会多数派を狙うのは関西だけでした。それ以外の女性重視や多様性という点は、これまでの国政維新にはなかった(はっきり言います、なかった)ものです。

あたらしい党

このように、国政維新にはまるでなかったけれど、東京では共感されるし、実は日本全体で必要とされている政策を掲げた政党と組んだのは、維新にとっては成功でした。

これからは、一歩進めて、小池知事支持、都政・区政での都民ファーストとの連携を打ち出すべきです。女性重視、多様性重視という、維新の弱点を大事にしている政治勢力であり、最悪の守旧派である東京自民と戦って、都知事と都議会を制した改革派与党だからです。党の目標に「身を切る改革」のない、あたらしい党と組めるなら、身を切る改革を続ける小池知事と都民ファーストと組めないわけはありません。

また、都民ファーストも、色々ないきがかりはあったにせよ、今後は、東京維新やあたらしい党と、連携をするべきです。自分達の利害・感情よりも、「都民ファースト」で冷静に考えるべきです。敵はあくまで、東京自民であり、維新やあたらしい党が東京自民と戦う限りは協力していくことが必要です。今回の参院選、複数区、6人区とはいえ、維新は東京選挙区でガチンコで自民と戦いました。

因果は巡る、「中立」の応酬

2012年以降、改革派の諸政党は、主導権争いに明け暮れて、対立と四分五裂を繰り返してきました。安倍政権がこんなに長く続いて、改革政党の言う改革が実現しない最大の責任は、彼ら自身にあります。

一番ひどかったのは一番最初です。2012年の総選挙、結党すぐで勢いのあった維新と、当時の改革政党のみんなの党は折り合いが悪く、急な解散に候補者調整なしで選挙戦に突入、共倒れが相次ぎました。比例票で言えば、維新とみんなの党の合計は、ほぼ自民票と同じでした。あのとき手を組んでいれば、既に分裂していた民主からも、当時野党の自民からも離党者を吸収できて、維新・みんな政権が出来ていたでしょう。

2013年と2015年の維新の分裂について言えば、改革政党としてやむを得なかったところはあります。2013年にたもとを分かったのは、石原慎太郎氏自身はともかく、石原氏と橋下氏の人気頼り・比例票頼りの自民出身の老人たちや頭のおかしい右翼連中でした。原発政策を巡って別れたのは、やむを得ないところでした。2015年については、旧民主党のこれまた比例頼みで永田町キャリアばかりが長い連中の乗っ取りへの対抗措置でした。どちらもやむを得なかったことですが、それでも、分裂のたびに維新が小さくなったのも確かです。

次の失敗は、2016年の都知事選です。このとき、維新代表の松井一郎氏は、官邸に言われるままに、どの候補も支援するな、という「中立」の指示を東京維新に出して、改革派の小池百合子氏を助けませんでした。単身で崖から飛び降りて、自民党と真っ向から戦う小池氏は、都民からの圧倒的な支持を得ました。

これを東京維新の地方議員達はみんな分かっていて、小池氏を応援したがっていたのを、松井氏は力づくで押さえつけました。大阪のエゴで東京の地方議員たちの意志をつぶしたのです。当時、今度の選挙で落選した藤巻氏が、東京維新の特別党員(地方議員等)達に、都知事選は中立だ、どこも応援するな、これは松井代表からの指示だ、と横柄に言い放って、特別党員達がしんと黙ったのを、私は現場で聞いていました。その後、東京維新から離党者が相次ぎました。

2017年の衆院選での希望の党の大失敗は、創設者で代表の小池百合子氏に責任があり、小池氏もこれを認めて謝罪しました。せっかく大都市連合で日本の改革が見えてきたのに、主導してきた小池氏の責任による大失速で、あれほどの国民の期待を裏切ってしまいました。

そして、今回の参院選都民ファーストは、党として、どの候補に対しても「中立」、応援してはならない、という指示を所属の都議に出しました。音喜多氏、柳ヶ瀬氏への不信感が強すぎた、という事情はあったにせよ、同じ方向の改革を掲げる政党に対する応援が禁じられました。あかねがくぼ都議が音喜多氏の応援に一度立ったのは、問題視されました。都民ファーストは、かつて松井氏が東京維新の議員に対して行ったのと似たような「中立」という指示を出したことになります。

因果は巡ります。松井氏は東京維新に小池と協力するなと指示を出して東京維新を一時崩壊させ、都民ファーストは維新に協力するなと指示を出して音喜多氏も柳ヶ瀬氏も当選しました。

都民ファーストは、東京維新・あたらしい党と協力して改革を!

これから、都民ファーストが東京維新やあたらしい党を敵視し続けたり、逆に維新が舞い上がって都知事選と都議選で都民ファーストと食い合えば、漁夫の利を得るのは当然、東京の自民党です。内田茂をなめてはいけません。たとえば、彼は千代田区議会の与野党議員をがっちり掌握していますし、その他の区も市も、自民の力はやはり圧倒的です。改革派の諸党派は、お互いに改革の姿勢が足りなければ厳しく批判し合う、しかし、対・東京自民党ではしっかり手を握って共闘すべきです。

維新が、大阪同様に、全ての既得権益と改革政党の戦いという構図に持っていきたいなら、改革を掲げる政党といがみ合うべきではありませんし、都民ファーストも、せっかくの東京選出の維新議員とは、協力して都政改革を進めるべきです。