日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

自公維はそれぞれ、各社予測中央値にあと1~2議席上乗せで「改憲勢力」3分の2維持。憲法改正の成否は国民民主党次第。

参院選もこれから終盤です。自公維のいわゆる「改憲勢力」が3分の2を取れたとき、取れなかったとき、今後どうなるかをあらためて考えてみます。

自公維は3分の2以上を維持できるか

参議院選前の最後の週末・三連休もほぼ終わり。情勢調査・世論調査を見てみると、自民党が相当強いことが分かります。官邸は解散を匂わせて、結果的に自民の引き締めに成功したということでしょう。序盤から自民が2013年並みに勝ちそうという予想が相次ぎ、現在までそれが続いています。

この選挙の焦点は、やはり選挙後に憲法改正が本当に出来るのか、安倍総理の求心力が続くか、ということだと思います。そこで、自公維の合計議席の見込みについて、メディアの最近の調査を見てみます。

今回、自公維(と無所属)合わせて、3分の2以上をとるためには、自公維の合計で85議席が必要です。以下、「自公維」は自公維三党の合計で、カッコ内の数字は予測の中央値です。

・読売:自民55~62、公明12~15、維新7~11

⇒自公維/74~88(81)
・日経:53~68、公明10~15、維新4~10

⇒自公維/67~93(80)
・毎日:自民51~62、公明10~14、維新6~10

⇒自公維/67~86(76.5)

ということで、自公維の予測は、最大値で言えば楽に85議席をクリアしますが、中央値だと、7~4議席下回ります。自公維の各党が中央値をそれぞれ1~2議席程度上回る議席を取れば良いことになります。案外、実現可能そうな数字です。ラストスパートで現場にハッパかけるにはちょうどいい数字かもです(笑)

与党、改選過半数の勢い…参院選・読売情勢調査 : 選挙・世論調査 : 読売新聞オンライン

改憲勢力3分の2に迫る 参院選情勢調査 :日本経済新聞

参院選:後半情勢・毎日新聞総合調査 改憲、3分の2厳しく 1人区で自民防戦 - 毎日新聞

先週末には、情勢調査のほかに、支持率や投票先についての世論調査もいくつかありました。「内閣支持率」、「自民党支持率」、「比例投票先が自民」についてのみ、結果をピックアップしてみます。数字は%、カッコ内は前回比です。

・朝日:内閣支持率42(-3)、自民支持率34(-3)、投票先は自民35(-5)

共同通信内閣支持率46.5(-1.1)、投票先は自民31.0(+2.2)

・ANN:内閣支持率45.9 (+2.8)、自民支持率39.3(-5.5)

世論調査―質問と回答〈7月13、14日〉:朝日新聞デジタル

東京新聞:<参院選>比例、自民31%に上昇 現政権での改憲反対51% 第2回トレンド調査:政治(TOKYO Web)

2019年7月調査|世論調査|報道ステーション|テレビ朝日

ということで、内閣支持率は微減か微増であまり変わらず、自民支持率または投票先を自民という人は、全体として見れば減少傾向ではないかと思います。

まとめると、

・自公維の合計で言えば、実際の獲得議席が予測の中央値くらいだとして、あと4~7議席くらいは上乗せが必要

・ただ、自民党支持率が下落している傾向にあり、更なる上乗せは厳しい

と見ます。結局、「改憲勢力」3分の2維持は、やや厳しい情勢です。

3分の2を維持できた場合、できなかった場合

自公維で3分の2を維持出来たら、安倍総理の求心力はとりあえず維持できるでしょう。総理は憲法改正が争点だと言い続け、選挙戦でも、「憲法改正を議論する政党としない政党のどちらを選ぶかの選挙だ」と訴えているからです。衆議院解散という脅しのカードも温存しましたし、四選も現実味を持ってくるでしょう。

しかし、実際に憲法改正が出来るかどうかはまた別問題です。公明党は今回の選挙戦でも、一貫して憲法改正に慎重な姿勢を見せています。

維新は、9条「議論」の前提として、国立追悼施設の整備という高すぎるボールを投げてきました。

https://o-ishin.jp/sangiin2019/common/img/manifest2019_detail.pdf

しかし、選挙戦では、松井代表が、9条改憲も「真正面から議論する」と言っています。

東京新聞:<参院選 公約点検>(1)憲法 自公維、9条で距離感:政治(TOKYO Web)

たぶん、党内の意見は割れているでしょうが、松井代表は議論すると明言していますし、自分達の改憲案が審議されるならば、維新は憲法審査会の議論には参加するはずです。

あとは、公明を賛成させられるかどうか、です。自公維で3分の2以上と言っても、公明が反対ならば、結局は3分の2にはなりません。そこで、国民民主党を切り崩し、公明なしでも改憲の議論を進めるぞ、と、公明にプレッシャーをかけるでしょう。

これに対し、自公維で3分の2を維持できなかったら、安倍退陣が見えてくると思います。今度は、「参院選の争点は憲法改正だ」と言い続けてきたことが逆に裏目に出ます。自分が先頭を切って憲法改正を訴えて、発議に必要な特別多数を得られなかったのだから、安倍総理・総裁の責任問題になるでしょう。そこで総理・官邸は、3分の2を維持できなかったときよりも更に必死になって、解散するぞとの脅しも使って、国民民主党の切り崩しにかかるでしょう。3分の2を割り込んだら、公明党は一層強く改憲に反対しますから、国民民主党が相当数離反しないと難しいでしょう。

ということで、「改憲勢力」が3分の2を維持できたら、総理は四選の可能性を高めつつ、発議・国民投票までの時間的余裕をもって、国民民主党解体=政界再編を目指すでしょう。3分の2を維持できなければ、自民党内からも安倍降ろしの声が上がる中、2021年前半までの窮屈な日程で、必死になって国民民主党を切り崩そうとするでしょう。

結局、いわゆる「改憲勢力」である自公維が3分の2を取っても取らなくても、官邸・自民は国民民主党の切り崩しにかかり、その成否が憲法改正を決めることになります。

国民民主党は、各社の調査で、改選議席を2議席以上は割り込む見込みです。党の求心力はなくなるので、解散が近くなるにつれて草刈り場になるでしょう。惨敗の責任をとって、玉木氏は代表を辞任する形で国民民主党に見切りをつけるかもしれません。党が議員をつなぎとめるのは、旧民進党から引き継いだ組織と資金と小沢一郎の「剛腕」だけ。国民民主党がどれくらい「崩壊」するか、に憲法改正がかかっています。