日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

党首討論、維新が女性天皇に賛成!立憲民主党が女系天皇に反対(怒)、総理は選択的夫婦別姓に反対。

・日本記者クラブ主催の党首討論。争点のはずの年金で大した議論はなかったものの、消費税では、総理が骨太の方針と違うことを言ったり、立民が三党合意の間違いを認めたり、という見どころはありました。憲法改正につき、選挙後を見据えた駆け引きもありました。

・最大の見せ場は、女性に関する政策での違いでした。維新が意外にも「女性天皇に賛成」で挙手、立憲民主党が「女系天皇に賛成」で挙手せず。自民のみが「選択的夫婦別姓に賛成」で挙手せずも、将来の実現には含みを残しました。選挙前だけで終わらせないよう、言質を取る必要があります。

参議院選公示。結果はサプライズなくても、選挙後が注目

参議院選挙が公示されました。野党は、年金と消費税で攻め、総理は憲法改正と言っていますが、どうも「政治の安定が大事だ」と言っていることが多いように見えます。自公は結局、社会保障や経済政策、政治の安定の話を訴えるでしょう。なお、選挙制度については、定数6増が大変重要な話なのに、ほとんど争点になっていないのが残念です。維新には、特に都市部で、定数増の不当性をしっかり訴えてほしいところです。

www.jiji.com

今日のzakzak高橋洋一氏が、自民の議席は「48」という予想をしています。松田馨氏の直近の予測で「55」ですし、今まで見たなかでは一番低い予想です。これは、普通の選挙予測で行うような手法ではなく、いわゆる「青木率=内閣支持率+自民支持率」を利用したものです。先月末のNHK世論調査で、内閣支持率と自民支持率が急落したため、自民の予想議席も相当下がったようです。

www.zakzak.co.jp

ただ、7月1日発表のNHKの最新世論調査を見ると、内閣支持率は早くも回復しています。この調子で戻せば、高橋氏の方法でも、自民は50代前半くらいになるのかもしれません。

www.nhk.or.jp

私は、有権者が重視する争点は年金と消費税で、選挙結果は大きなサプライズなく、自公で過半数は余裕で取るんでは、と思います。一方、自公維の3分の2割れが起きて、選挙後に自民と国民民主党で、「新たな3分の2」目指して、政界再編が起きる芽が出てくるのでは、と思います。

安倍政権が勢いを維持できるかは、この政界再編が起こせるかどうか、でしょう。うまくいけば更に長期政権、ダメなら憲法改正という目的を失って、レームダック化か退陣かなと。言わば、参院選の表のテーマは社会保障や消費税、裏のテーマは憲法改正と政界再編というところです。

いずれにせよ、選挙戦の間は、「表のテーマ」では、年金と消費税がやはりクローズアップされると思ってました。

しかし、昨日の日本記者クラブ党首討論見たら、女性をめぐる政策や姿勢も、相当重視される選挙になるように感じました。以下、社会保障や経済政策と、女性に関する政策を中心に、昨日の党首討論を振り返ります。

動画や、文字起こし(概略のみ)は、こちらです。

【動画】党首討論会、ノーカット動画で 日本記者クラブ - 2019参議院選挙(参院選):朝日新聞デジタル

【詳報】志位氏、首相に「血を流す自衛隊にしたいのか」 - 2019参議院選挙(参院選):朝日新聞デジタル

社会保障・経済政策は、与野党どっちもどっち

年金含む社会保障や経済政策について、昨日はそれほど新味のある話は出ませんでした。与党も野党もどっちもどっちです。

まず、年金についてです。有権者の関心が特に高いのに、与野党ともに、大した話が出来ていません。それも道理で、2004年の制度改正について、自公はもとより、旧民主の二党も、抜本改革が必要とは言っていません。本当に変えるべきと思っている政党は、維新や共産くらいですが、維新の積立方式導入も、共産のマクロ経済スライド廃止も、どちらも非現実的です。

で、金融審議会の報告書で話題となった「2000万円問題」は、結局は低年金者の問題ということで、昨日の自公対旧民主の論戦も、低年金者対策が中心でした。自公の年間最愛で6万円上乗せも、立民の総合合算制度も、国民民主の最低年金保障制度も、どれも規模が小さくて魅力に欠けます。このあたりの違いで有権者が大きく反応することはないでしょう。

それよりも、今回の問題はあくまで、金融審議会の報告書の政府の扱いです。これは、昨日の党首討論で、記者席からの質問でも、安倍総理(総裁)が、読売の橋本五郎氏からさえ、なじられていました。これだけの長期政権で一強なのに、報告書を受け取りもしない、予算委員会も開かないのはおかしい、と言われて、今まで通りの説明に終始。選挙戦では、このあたりのイメージは、案外響きそうな気がします。

見どころは、消費税についての議論でした。

大手メディアは、新聞が軽減税率で守られている気楽さもあってか、とにかく政治家が消費税増税を言わないのはケシカランと言うことが多いですが、昨日も、将来の社会保障財源確保のための更なる消費増税について、記者から質問がありました。

これに対し、総理が、今回の消費増税後の更なる増税は、「予見できる、例えば今後10年間くらいは必要ない」と発言、高齢者の雇用拡大による税収増などで確保できるとしました。10年とは思い切った言い方をしましたが、これはたぶん選挙後に覆すはずです。

以前のブログで書いた通り、骨太の方針に、2011年に検討と書いてありますから。私はこの発言は、国民に対する嘘だと思いますし、野党も、骨太の方針の記述と総理発言の矛盾について、今後の選挙戦で徹底的に突っ込んでほしいところです。

www.kaikakujapan.com

一方、立民は、3党合意について「結果的にあの判断は間違っていた」と述べました。今まではたいがい、「3党合意を自公が守っていないから消費増税はダメ」という言い方でした。つまり、約束した旧民主党は悪くない、悪いのは自公だ、という言い方でした。それを、約束に加わった自分達も含めて、合意自体が間違っていた、と言うのは半歩くらい前進でしょうか。「結果として」間違いとか、相変わらず往生際は悪いですが。

www.yomiuri.co.jp

あとは、憲法改正について、総理が議論もしないのはおかしいとか、野党が自衛隊違憲性で一致していないのに統一候補を立てるのは野合だとか、憲法についても議論にはなりました。総理も、国民の関心がないのは分かったうえで、野党のバラバラ感を突いて、そこから憲法の争点化を目指している感じです。ただ、公明も全然やる気なしなのもあらためてはっきりしていましたし、与党もバラバラです。総理は、維新だけでなく、早速、国民民主党への秋波も送っていましたが、やはり選挙後の政界再編を予感させるやり取りはありました。ただ、それは政局的な話ですし、選挙戦の最中には、有権者の関心はやっぱり上がらないように感じます。

mainichi.jp

女性候補者の比率、女性・女系天皇、選択的夫婦別姓は?

昨日、一番おやっと思ったのは、自民や維新が、思った以上に、女性に関する政策を重視する姿勢を見せたことです。

女性記者が、そもそも今回の党首討論、全員が男性ではないか、女性候補推進法が出来たのだから、もっと積極的に出すべきではないか、と聞いたのに対して、安倍総理が珍しく?しおらしい対応で、まだまだ不十分というのを事実上認めたうえで、立候補の意欲の問題もあるが、と余計な一言は加えつつ、それでも、まずは20%をめどに増やしたいと言っていました。それでも全然少ないですが、一応は数字を出して回答です。

一番驚いたのは、女性天皇女系天皇に関する質問です。

記者が、女性天皇に賛成の人は挙手を、と質問しました。

何よりびっくりしたのは、維新の松井一郎代表が、この質問に対し、手を挙げたことです!不勉強で知りませんでしたが、松井氏・維新は、女性天皇に賛成となったのでしょうか?これには驚きましたし、本当にそう決めた、あるいはこれからそう決めるのなら、大歓迎です。維新のイメージも良い方向に大きく変わり、支持率が一層アップして、関西以外での得票は更に増えるでしょう。楽しみな話です。

同じ質問に対し、玉木氏が挙げるような挙げないような仕草で、「男系の女性ですか、女系の女性ですか」と質問しました。国民民主党は男系の女性天皇は賛成なので。

総理は手を挙げなかったのですが、これに対する安倍総理の反応が興味深かったです。発言を文字起こししてみます。

「大事な、大事な、大事な質問なんでですね、ちょっと、挙手どうかということではなくて、あの、言わば、私自身がこれ、答えられる…いまここで答えるということではなくて、党として、党としてですね、党として決めていかなければいけない問題で、いま議論中ですし、女性というのもありますし、女系という、いま玉木さんのおっしゃる重要な点もありますから、その違いもちょっと説明しながらですね、国民の皆様に説明しないとですね、色々誤解を招きますから、大切な問題ですから、まず意味を説明していただき、質問していただきたいと思います」

どうでしょうか。「私自身が答えられる問題ではない」と言いかけて、やめて言い換えてますね。これは、常識的には、党内での議論をしてから、ということでしょうけれど、どうも、今は答えられない、というか、「私自身が答えられない」、ひょっとしたら、陛下や皇族の方ともやり取りがあって、このような場ではとても答えられない、という意味はないだろうか、などと、思い切り深読みしてしまいます。

そもそも、安倍総理は、旧皇族の復帰という案を国会で完全に否定しています。私はそれ以来、総理も本音では、女性天皇にも女性宮家にも賛成だろうと思っています。

 

で、総理から、こうした物言いが入ったところで、記者があらためて、「女系天皇に賛成か」と聞きました。ここでの最大のサプライズは、立民の枝野氏が、挙手しなかったことです。これには逆に頭に来ました。立民は、女性・女系天皇を認め、女性宮家も認める趣旨の「論点整理」を発表しているからです。

立憲民主、女性・女系天皇を容認 宮家創設も、議論必至:政治:中日新聞(CHUNICHI Web)

論点整理、とはいうものの、各論点で主張の語尾はかなりはっきり言い切っており、当然、党としての主張に見えました。

cdp-japan.jp

ところが、その直後、枝野氏は「党の結論ではない」と逃げを打ってしまいました!産経に効かれて、腰砕けの返答です。

www.zakzak.co.jp

これには本当に失望しました。当初の報道で、立民の女系・女性天皇女性宮家容認のときには、理由付けもしっかりしていたからです。「論点整理」も無駄に長いところを除けば、言っていることは極めてまとも、保守派の人達にも受け入れやすい主張です。今さら何をはばかって女系天皇だけに反対するのか。立民はこの点では票を大きく失うでしょう。世論調査では圧倒的に女性天皇女系天皇を認める声が多いのですから。

あとは、選択的夫婦別姓についてです。これについて、自民党だけが挙手しなかったことで、大変話題になりました。確かに、あのシーンは印象的で、昨日の党首討論の白眉だったと思います。私も、自民の後ろ向きな姿勢をあらためておかしいと思いましたし、選挙戦では徹底的に叩くべきだと思います。

mainichi.jp

ただ、あの場の記者からの質問は、原発再稼働、夫婦別姓LGBTと、自民党には厳しい質問ばかり並んでいたのも事実です。総理が「印象操作だ」と言ったのも、その意味では理解できます。

それより、孤立したと思ったのか、総理が、

「今の段階で答えられなくても、将来認めないわけではない」

と思わず?言ってしまったことは、大きな成果でした。既に、他の党首からの質問には、積極的に議論はする、と言っているのですから、世論の高まり次第で、十分、自民を動かす余地はあります。稲田朋美議員のような総理のお気に入りも賛成なのですから。世論の高まりについて言えば、以前、紹介した地方議会への陳情アクションも、着々と採択を増やしています。

https://chinjyo-action.com/

昨日の党首討論、女性に関する政策で、よく見れば、という程度ですが、明るい兆しが見える部分がありました。選挙戦を通じて、政治家から、後戻りできない言質をとれるようにしていきたいものです。