日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

選挙結果が憲法改正に大きく影響する参院選。秋に解散で脅して国民民主一本釣りがどの程度できるか。

来月の参議院選挙、国民の関心は年金と消費税。憲法はたぶん争点になりませんが、選挙結果は憲法改正に大きな影響を及ぼします。自公維で3分の2割れはほぼ確実、選挙後に秋の解散で脅して国民民主一本釣りがどの程度できるかで、発議の可否が決まるでしょう。

参院選結果予測はあまり変わらず、自公維は3分の2割れの情勢

通常国会も終わり、いよいよ参議院選挙です。

いつものことですが、有権者の関心は、やはり社会保障と経済にあるようです。

終盤国会で飛び出した年金報告書問題は、いくつかの世論調査で自民の支持率を直撃しました。6月下旬の世論調査での自民党の支持率は、たとえば、NHKでは5.1%マイナスの31.6%、産経・FNNでは5.1%マイナスの35.9%です。内閣支持率はこれよりは変化は小さいですが、やはり落ちています。ただ、なぜか朝日新聞は、自民支持率が3%アップの37%で、内閣支持率は変わりませんでした。

NHK世論調査 各政党支持率は | NHKニュース

【産経・FNN合同世論調査】質問と回答(6月分) - 産経ニュース

世論調査―質問と回答〈6月22、23日〉:朝日新聞デジタル

ということで、年金報告書問題は確かに自民に効いているけれど、調査によって効果は違い、選挙結果にものすごく大きな影響を与える、というものでもなさそうです。以前、本ブログでも書いた通り、ことの本質はあくまで、金融審議会の報告書の扱いと、国民に対する上から目線の説教だったので、年金自体については、あらためて不安がかきたてられて関心が高まっている、現状では自民にやや不利な材料、というところでしょう。

立憲民主党は総合合算制度の導入を主張していますが、これで年金の受給が増えるわけではありません。医療・介護との融通がしやすくなるだけです。維新の積立方式提案も、「思い」は分かりますが現実味はありませんし、ミニ政党では声が小さくて国民には届かないでしょう。野党にはさしたる対案はなく、年金では思ったほど盛り上がりません。

消費税については、当たり前のことですが、どの世論調査でも増税反対が賛成を上回ります。結局、消費税増税延期はなし、ダブル選もなし、でした。このため、消費税を増税する与党と、それに反対する野党、という分かりやすい構図が一応できています。

野党は、本音はともかく、消費税増税に反対では一致。そこから先は、消費税減税や消費税廃止まで、色々です。最近では、国民民主党まで減税を言い出しています。

野党「消費増税反対」で一致 消費活性化や減税など訴え - 2019参議院選挙(参院選):朝日新聞デジタル

ただ、旧民主党系の政治家が、本音は消費税増税に賛成なのは国民にも見えているでしょうし、消費税率は15%への引き上げが必要だ、と今の時点で言い出すような国民民主党議員までいます。一方、立憲民主党は金融所得課税はやるべき、とも言っており、こちらは、選挙までの短い期間で国民に浸透すれば、支持を得られるでしょう。結局、立民も国民民主も、消費税増税に本音では賛成というスタンスから、ちゃんと決別する姿勢を見せられるか、がカギでしょう。

世論調査では、社会保障(年金含む)と、消費税についての関心がやはり圧倒的に高い状態です。衆院選とのダブルでなくなったので、参議院選挙単独、すると、「与党にお灸をすえる」という投票になりやすいでしょう。安倍総理が争点化をねらう憲法改正や安全保障については、世論の関心は高まっておらず、年金報告書で少し、消費税で野党が頑張ればまた少し、自民の議席は減らせるでしょう。

解散はいつか、国民民主党はどうなるか

で、結局、選挙結果はどうなりそうなのか。松田馨氏の6月27日のzakzak発表の予測は、以下の通りです。

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zakzak2019年6月27日:松田馨氏予測

【参院選2019】「議席予測」自民党“大幅減”か!? 安倍首相の悲願「憲法改正」も議席届かず…麻生氏の対応が足引っ張っぱる? (2) - zakzak

4月24日の同紙上の松田氏の予測と比べ、自民は3議席、公明は1議席増え、維新は1議席減っています。4月時点での予測は、直前の統一地方選の結果が利いていて、今回は参院選が近付いて国政固有の要素が加わったのだろうかと思います。たとえば、維新については、統一地方選のときに大阪で無敵だった維新が、4月は国政でも支持率を伸ばしていたのが、今回はおそらく丸山議員の件等で支持率を減らしたのでしょう。

安倍首相「衆参W選」で局面打開!? 衆院補選自民2敗で… 選挙プランナーによる「全議席予測」は驚くべき結果に (2) - zakzak

いずれにしても、非改選を合わせて、自公維の合計で、152議席憲法改正に必要な3分の2以上(164議席以上)には、4月の予測同様、やっぱり届きません。

私は、4月時点で、これでは安倍政権下での憲法改正は無理だろう、総理もそれを見越して、本音ではあきらめているだろうと見ていました。

産経等の参院選予測では、自公維で3分の2割れ。安倍政権での憲法改正は不可能に。政権は目的を失い、安倍退陣にも現実味。 - 日本の改革

ただ、その後、自民が国民民主党を抱き込むという報道が色々出てきて、参院選の結果次第では、総理はそれくらいはやってみるだろうと思うようになりました。旧民主議員の自民党入党が相次いでおり、支持率低迷の国民民主党は、おそらく与しやすい相手だからです。

野党焦土作戦の枝野氏、自分の党も炎上か。安倍総理は、消費税隠しと選挙後の国民民主崩壊見込みで、改憲を争点化。 - 日本の改革

参院選の結果次第で、党自体の瓦解もあるかと思いましたが、何だかんだで旧民進党の資金と組織にしがみつきたい人達も多いでしょうし、自由党が合流して小沢一郎氏が一定のにらみは利かせるでしょうから、党自体が崩壊して丸ごと自民へ、というシナリオはさすがにないでしょう。総理・自民が仕掛けるなら、選挙に弱い議員等の一本釣りにくるのでは、と思います。

具体的には、秋に解散を打つぞと脅して、国民民主党の議員を一本釣りで引っ張ってくることが考えられます。同日選は結局ありませんでしたが、解散風を吹かせるだけで、与野党全体が右往左往、自民陣営は引き締まって参院選にもプラスだったようですし、野党はおびえまくって内閣不信任案を提出できないという前代未聞のヘタレぶりを発揮、天下に大恥をさらしました。官邸がこの成功体験を生かさないはずはないと思います。

同日選をパスして秋に解散した方が、「選挙に2回連続で買った総理」として、総裁四選につながりやすい、というメディアの見立てにつき、以前、本ブログでも紹介しました。

「消費税増税延期しないで解散」説や、「ダブル選でなくて秋に解散」説。秋の衆院選は安倍4選のため? - 日本の改革

現実に同日選はなかったのですから、あとは消費税増税前に、解散風をまた吹かせ続けて、その間に、国民民主党議員を自民に引っ張る、というやり方はあると思います。

では、それで首尾よく、発議にこぎつけることが出来るでしょうか?

私は、そこまでやってぎりぎりまで頑張っても、結局は参議院での発議は出来ないと思います。まず、一本釣りすべき国民民主党議員の数が多すぎます。さっきの予測で言えば、12議席足りないのですが、さすがに二ケタの議員を参議院で引っ張ってくるのは難しそうです。また、仮に国民民主党議員がそれだけ来たとしても、最後には公明党が反対をしてしまうでしょう。最近の公明党の様子を見れば、憲法改正への反対姿勢をますます強くしているように見えます。結局、「自公維が改憲勢力」ということ自体が、間違いだったとも言えるかもしれません。自民、維新に、国民民主党数名等では、とても3分の2に届かないでしょう。

国民民主党が党として今後どうなるかによりますが、現時点では、やはり安倍政権下での憲法改正は難しそうに思います。