日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

参院選の比例候補、立民で15名中5名、国民民主で6名中5名が、連合系の労組。連合の2019年度「最重点政策」には「消費税率引き上げの着実な実施」と明記。

今日の要点

参院選の比例候補、立憲民主党で15名中5名、国民民主党で6名中5名が、連合の構成組織の労組出身で、恐らく連合の支援を受けています。

・その連合の「2019年度 連合の重点政策」の「最重点政策」に、「消費税率引き上げの着実な実施」があります。「今は」消費税増税に反対と言っている立憲民主党も、選挙が終われば、連合の言いなりで「消費税増税」を言い出す可能性があります。

参院選の比例候補、立民で15名中5名、国民民主で6名中5名が、連合系の労組…

10連休も終わり、国会も始まり、いよいよ、夏の参院選に向けた論戦が本格化します。今年10月の消費税増税の是非が、当面は一つの焦点です。

そんな中、立憲民主党は、宮城県の候補予定者に、地元ラジオのアナウンサーの石垣のり子氏を選びました。他の野党との調整はこれからということで、相変わらず頼りない話です。

mainichi.jp

で、石垣氏の街頭演説で、ちょっとしたハプニングが。

石垣氏が、「消費税はいらないと思っています。よろしいですよね、枝野代表!」と、隣の枝野氏に呼びかけ、枝野氏が苦笑して、「(いらないんじゃなくて)上げない、上げない」と返すという一幕があったようです。

ツイッターで見たのですが、著作権にふれる動画のようなので、リンクは貼らずにおきます。)

私は、消費税はいるけれど、消費税増税は財源調達の最後の手段で、しかも景気がバブル期並みに良いときだけ、と思っています。消費税ないし類似の税自体は、必要でしょう。石垣氏本人も、動画を見ると、覚悟を決めての発言ではなくて、これで良かったですよね?と生徒が教員に確かめるような感じでした。

ただ、これが図らずも、今度の選挙での野党の立ち位置について、重要な示唆を与えているように思います。果たして、立憲民主党は、消費税増税に本当に反対なのか?

私は以前、連合が消費税増税に賛成であることや、枝野氏の腰の引けた消費税増税反対論を根拠に、立憲民主党は本音では、消費税増税に賛成のはずだ、と、本ブログで書きました。

立憲民主党は、「本当に」消費税増税に反対か:連合は消費税増税に賛成。自治労もおそらく賛成。 - 日本の改革

そこで、立憲民主党と国民民主党の政策に、どの程度、連合の影響がありうるかを考えるため、比例候補予定者のプロフィールを見てみました。

立憲民主党の比例候補予定者については、現在、15名がウェブサイトに掲載されています。

cdp-japan.jp

15名の内訳を、政党や本人のサイト等で調べたところ、出身・所属等は、以下のようになっています。

・連合系の労組:5名

・非連合系の労組?:1名(パープルユニオン、女性のための労組)

・労組以外の団体:2名(医師会、行政書士会)

・国会議員、地方議員:4名

・芸能人:2名(おしどりマコRag Fair

・メディア:1名(元NHK記者)

国会議員、地方議員は、川田龍平氏、「筆談ホステス」で有名な北区議の斎藤りえ氏、豊島区議の石川大我氏、前横浜市議の若林智子氏です。政党との関係で言えば、川田氏は、みんな→維新の党→民主(→民進)です。斎藤氏は日本を元気にする会(旧みんな系)、石川氏は、福島みずほ元秘書で社民出身、若林氏は、地域政党神奈川ネットワーク運動(生協系の住民運動が元)です。

というわけで、現職議員や議員出身者については、一応、連合丸抱えはいないように見えます。元NHK記者の1名は、組合活動については、私は確認できていません。

正直、思ったよりは、組織系の候補が少なかったのですが、それでも、連合の構成組織となっている労組関係者が、5名います。

具体的には、

日本郵政グループ労働組合 中央副執行委員長

自治労 特別中央執行委員(組織対策担当)

日本教職員組合 教育ネット事務局長

私鉄総連 交通対策局長

NTT労働組合中央本部 特別中央執行委員

やはり、よく言われる通り、総評系ばかりです。

NTT労組の人は、労組の役職まではいっていませんが、NTT社員から30歳で参院選に初当選、全国で306,577票取っています。これはすごいですね。ただ、失礼ながら、御本人の全国的な知名度はいまひとつですし、労組の組織票がだいぶ乗ってはいるでしょう。

www.yoshikawasaori.com

15人中5人となれば、無視できない割合です。もちろん、連合は組織としての立憲民主党を支援するのですから、他の候補者の中にも、連合に選挙運動等では世話になる人はいるはずです。政党として、やはり連合は忖度するべき存在でしょう。

なお、女性は、15名中6名で、40%です。他党に比べて女性比率が高いのは、大変結構なことです。

候補者男女均等法をより厳しく:女性政治家(特に与党)を増やすことは、国民を統合し、日本を救う。 - 日本の改革

次に、国民民主党です。比例の後任内定は、現時点で、6名です。

www.dpfp.or.jp

6人のうち、5人が、連合系の労組です。内訳は、

・JAM(機械・金属産別) 副書記長

東芝労働組合 副中央執行委員長

自動車総連  顧問(日産労組出身)

・UAゼンセン政策グループ 政治局員(イオン労組出身)

・ 電力総連  会長代理(関西電力出身)

こちらは同盟系ばかりです。ほぼ全員が連合の構成組織の役職持ちです。女性は6人中1人、16%程度です。選挙区では18人中5人ですが、候補者男女均等法から見て、まだまだです。まあ、維新のように、どちらもゼロの野党もありますが、下を向いてはいけません。

連合が2019年度の「最重点政策」に掲げるのが、「消費税率引き上げの着実な実施」。連合しがらみ候補は、全員落選させよう!

さて、消費税増税についてです。連合は毎年、重点政策をまとめて、各政党と政府に、実現を要求しています。「「2019 年度 連合の重点政策」 (2018 年 7 月~2019 年 6 月) の、そのまた「最重点政策」という項目には、「消費税率引き上げの着実な実施」と明記されています。

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出所:連合ウェブサイト

https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/seisaku_jitsugen/data/jyutenseisaku2019.pdf

これが、2019年度の重点政策で、去年の骨太の方針等に反映させろ、という要求です。自公政権に、「消費税を予定通り上げろ」と要求する、日本全国の労働組合を統括する組織!何というひどい話でしょう。あの唾棄すべき三党合意は、まだ生き続けています。

そのうえ、今年は今年で、2020年度の重点政策がもう出来ていて、昨日、官房長官に要望書を渡したということです。その要望書には、またとんでもないことが書いてあります。

「持続可能で包摂的な社会の実現に向けた経済・財政運営の推進」

というタイトルの項目で、
  ・2040年に向けた社会保障の将来像とそれを支える税財政のあり方と
   ともに、財政健全化に向けた具体的な道筋について、労使、有識者
   国会議員などとともに検討する場を創設する。

とあります。

www.jtuc-rengo.or.jp

曖昧で抽象的な言い方ですが、これは、10%超えでもっと消費税を上げろ、と言っているだけです。そうでなければ、社会保障とからめて「税財政」という言葉を使うはずがありません。つまり、今年秋の消費税増税ではまだまだ足りない、消費税率を10%を超えてもっと上げるべきだ、しかしそうはっきり言うのも気が引けるので、労使、有識者、議員で検討する場を作れ、という形で要望しておく、というわけです。

こんなとんでもないことを政府に要求する、維新などと比べものにならないほどの「補完勢力」どころか自公政権の熱心な応援団である連合という組織に、立憲民主党と国民民主党は支援を受けています。特に国民民主党はがんじがらめです。立憲民主党は、比例候補者の割合はやや少なくても、必ず忖度します。そのうえ、代表の枝野氏は、消費税増税反対と言っても、経済状況だけを理由に「今は」反対、という表現しか使いません。

連合のしがらみ候補達はもちろん、立憲民主党自体も、今後、消費税増税に賛成と言い出す可能性があります。この点は、今年の参院選にあたって、十分に注意すべきでしょう。