日本の改革

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産経等の参院選予測では、自公維で3分の2割れ。安倍政権での憲法改正は不可能に。政権は目的を失い、安倍退陣にも現実味。

今日の要点

・産経と、選挙プランナー松田馨氏の参院選予測、いずれも、自公維の議席が3分の2割れとなっています。予測通りになれば、安倍政権での憲法改正はもう不可能でしょう。政権は最大の目的を失い、求心力は落ちて、安倍退陣が現実味を持つでしょう。

憲法改正勢力」3分の2割れの予測が相次ぐ

統一地方選後、参院選の予測が出始めています。

まず、産経新聞4月22日の記事です。

4月7日の41道府県議選での各党の得票率等をもとに、参院選(改選数124)での獲得議席を試算した結果、自民党は定数(245)の過半数(123)を割って、自公維合わせても、憲法改正の国会発議に必要な3分の2以上(164議席以上)に届かないと言います。自民党は選挙区45、比例20の計65議席公明党は選挙区5、比例4の計9議席、維新は選挙区2、比例3の計5議席。合計すると「自公維」は改選で79議席となり、非改選76と足して、155議席。3分の2を超えるための164議席に、9議席足りません。

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この予測、あくまで4月22日発表の時点のもので、部分的には、早くも古くなっています。たとえば、改選数4の大阪につき、維新、自民、公明、共産が1人ずつとしていますが、自民が1人しか出さず維新が2人出すと決めたので、実際は、維新2人、自民1人、公明1人でしょう。

とは言え、「直近の民意」での道府県議選の結果を踏まえたという意味はあります。市区町村と違って、道府県議の選挙は、国政政党の色が強くなる選挙なので、現時点での予測としては、一定の信頼がおけるでしょう。

もう一つ、選挙プランナーの松田馨氏が、夕刊フジに予測を発表しています。

www.zakzak.co.jp

こちらは、夕刊フジが松田氏に対し、「(1)安倍首相が、消費税率10%への引き上げを凍結・延期するとの「大義」を掲げる(2)ある程度、「野党共闘」が実現する-という条件を前提」に予測を依頼したものです。松田氏は、「過去の国政選挙のデータをもとに、独自に収集したデータなどを加味」して予測したということです。

その結果、参院選については、自民党は選挙区35、比例区17の52議席で、産経の予測65議席より、かなり少なくなっています。それ以外の自公の議席は、記事には詳しく出ていません。ただ、自公で、改選・非改選合わせて、135議席、としています。参院定数の3分の2を超えるためには、164議席が必要でしたから、維新が29議席以上とらないと届きません。維新は、そもそもそんな数の候補者を立てることも出来ませんから、やはり自公維で3分の2割れです。

衆院選の予測は、以下の通りです。松田氏によれば、消費税増税を延期したダブル選をやっても、衆院でも、自公維で3分の2割れになる、ということです。

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出所:夕刊フジ2019年4月24日記事

自民が36議席も減って、立民が62議席も増やすというのは、選挙予測の素人の私からすると、「本当かな?」と素朴な疑問を持ちます。ただ、維新の躍進は、最近の支持率の上昇を見ると、ありうるところです。

この予測にしたがって、自公維の議席を足すと、300議席で、定数465議席の3分の2である310議席には、10議席足りません。なお、松田氏は、ダブル選の確率は高くない、20%だとしています。

衆院については、解散の有無自体含めて、まだ予測には早い段階なのかもしれません。ただ、参院選については、産経新聞と、松田氏と、二つの予測で、いずれも、自公維が3分の2割れ、という結果になっています。もちろん、まだ3か月ありますし、選挙はこれからどうなるか分かりませんが、統一地方選後に発表された複数の予測が一致して示している結果、とは言えます。

「安倍政権での憲法改正が不可能」という現実

こういう予測は、去年から他にも出ていました。それが、統一地方選を経て、あらためて裏付けられた形です。もちろん、安倍総理も、自民独自の世論調査等で、参院での自公維3分の2割れという状態をとっくに織り込んで動いてきたでしょう。

思えば、去年あたりから、安倍総理憲法改正について、いかにもやる気がなさそうでした。私が驚いたのは、下村博文氏が憲法改正推進本部長に就いたことです。総理の盟友ではあっても、幅広い合意が必要な憲法審査会を動かすには適任と思えない人です。こんな人事を了承したあたりから、総理は、もう本音では、憲法改正をあきらめているのでは、と私は感じていました。

下村氏は果たして「憲法審査会の議論に参加しない野党は職場放棄」という趣旨の発言で、憲法審査会の幹事就任を辞退しました。

www.sankei.com

こんな状態ですから、今年3月、フジテレビの平井文夫氏は、下村氏にズバリ、安倍総理は本当に任期中に憲法改正ができるのか?と聞いています。

その中で、こんな問いかけもしています。

2021年9月が安倍さんの総裁任期ですが、憲法9条を改正しないと安倍さんが総理をやった意味がないんじゃないかと思いますね。言い換えれば、これだけ長い間、長期政権でいろいろなことをやったのに、憲法9条を改正しないと、「なんで安倍さん、総理になったんですか」と言いたくなる人が多分いっぱいいると思うんですが?

www.fnn.jp

まさにその通りで、安倍総理が最大の目的としてきた憲法改正をあきらめたら、もう総理でいる意味がない、そう感じる国民はいるでしょう。そして、自公維で3分の2割れをして、憲法審査会を強引に進めても発議自体が出来ない、ということが明らかになれば、そうした世論は強くなっていくでしょう。

一方で、最近、総理の側近の萩生田光一氏は、憲法審査会の運営を「ワイルドに進める」べきと発言、謝罪しました。

www.jiji.com

総理自身、ごく最近も繰り返し、憲法改正を実現する、と言い続けています。

改憲派議員の集会に首相がメッセージ「議論を行う時」 - 毎日新聞

安倍首相 令和の時代に憲法改正 改めて意欲 | NHKニュース

下村氏の「職場放棄」発言と言い、萩生田氏の「ワイルド」発言と言い、憲法改正を現実に行うためではなく、一部の保守派のガス抜きのために言っているだけ、安倍総理も、形だけやりますと言って、コアな支持層に言い訳しているだけ、というのが実情ではないでしょうか。

7月の参院選憲法改正に賛成の政党が3分の2割れした後は、たとえ安倍総理自民党総裁として四選しても、3年後にまた3分の2を回復するのはまず無理でしょう。第一、世論調査を見れば、四選には国民が反対しています。

https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/yoron/backnumber/20190406/q4-1.html

参院選については、まだあくまで、3か月前の予測が出ただけではあります。しかし、自公維が3分の2割れをする確率は相当程度あります。もしそうなったら、安倍政権は最大の目的を失ったと見られ、求心力を失って、安倍退陣が現実味を帯びてくるはずです。