日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

大阪維新の会の勝利と、日本維新の会の課題:関西以外で「大阪では」を封印してはどうか。まずは、地域に必要な改革を訴えるべき。

今日の要点

統一地方選で、大阪維新の会はダブル選勝利はもとより、もともと与党だった府市の議席を大幅に伸ばし、大阪市以外の市長選も2勝。もう10年になる改革の実績に、公明党との戦いで更に民意が大きく動いた結果でしょう。

・一方、日本維新の会は、関西以外では厳しい結果でした。関西以外の地域で維新が支持されるためには、大阪の実績を語ることを(少なくとも最初は)封印して、その地域に必要な改革を訴えるべきです。

大阪維新会の勝利

統一地方選大阪維新の会は素晴らしい勝利をおさめました。

前半戦については既に本ブログでも書きましたが、府市の首長ダブル・クロス選を制したうえ、府議会(定数88)で維新は55人を擁立して51人当選、40議席から11議席伸ばしました。1人区では4年前の19勝から26勝に上積み、15ある大阪市内の1人区は13勝2敗。都構想実現に向けてキーとなる大阪市議会(定数83)も、40議席を獲得して、過半数の42議席に迫りました。

大阪「維新1強」盤石に 府知事選100万票差 府議選は1人区31で26勝 - 毎日新聞

大阪都構想の実現は時間の問題。公明党を屈服させるに足る選挙結果。大坂維新の会は改革派の組織政党として定着、住民投票は何回でも出来る。 - 日本の改革

統一地方選後半の、大阪市以外の市議選・市長選では、更に大躍進しました。大阪府内の20市町議選に擁立した公認候補73人のうち71人が当選、改選前の35人から倍増。

www.sankei.com

そのうえ、八尾市と池田市で、市長選に勝利。これで、大阪府の維新公認・推薦の市長になったのは、大阪市枚方市門真市阪南市柏原市岸和田市守口市、八尾市、池田市の9市にのぼります。町長も、熊取町豊能町が維新系です。

mainichi.jp

なぜ、これほどの結果が出ているのでしょうか。やはり、10年を超える改革の実績が、大阪府全域で支持されたからでしょう。今回は更に、公明党と本気で戦争をしたことで、更に住民の関心が高まり、あの野党の野合連合に比べて、大阪で与党として着実に改革実績を出している維新の方がはるかに良い、と評価されたのだろうと思います。

そんな中、堺市長が政治資金の不正疑惑で遂に辞職。自民は後継候補を出せないようなので、ついに反維新の牙城だった堺市も、維新が取ることになるでしょう。既に、松井大阪市長も吉村大阪府知事も、それぞれに、堺市の将来について発信を始めています。

維新代表・松井一郎大阪市長「堺市含めた成長の中心部をつくる」(2/4ページ) - 産経ニュース

維新・吉村氏、堺市と戦略共有を 市長選公約で「特区構想」(共同通信) - Yahoo!ニュース

堺市議会は48議席で維新は11議席、第一党ながらまだまだですが、今回の市長辞任も受けて、次回以降、更に議席を伸ばしていくでしょう。

前回のブログで書きましたが、大阪都構想への支持も高く、公明党市議が何をどうしようが、もう都構想実現は時間の問題です。将来的には、堺もそこに加わって、二つの政令指定都市を再編するという巨大な改革が実現していくはずです。

日本維新の会の課題

これに対し、日本維新の会はどうだったでしょうか。統一地方選前半の道府県議選では、兵庫、奈良、京都、和歌山で、16議席を獲得しました。しかし、それ以外は全敗でした。

digital.asahi.com

 統一地方選後半の市議選では、維新は、4年前の2015年に比べて、全国での市議の数を78議席から113議席に伸ばしました。このうち、大阪維新の会議席は、32議席から67議席に増えています。すると、全国で伸びたのは35議席ですが、それは全て大阪で伸びた35議席分で、全国的には現状維持でした。

現状維持だけでも立派なことかもしれませんが、各市で会派を作れるほどの議員がいないところがほとんどで、もちろん首長はどこも取れていません。

確かに、このところ、日本維新の会の支持率等は上がっています。特に朝日新聞の4月13日、14日の調査では、「支持率」は2%と変わっていないものの、「参院選で投票したい政党」で、先月の4%から7%に上がっています。この調査は、統一地方選前半、特に大阪ダブル・クロス選の後なので、おそらくその影響もあったことでしょう。

digital.asahi.com

テレ朝の4月20、21日の調査でも、2.9%から4.0%に上がっています。

www.tv-asahi.co.jp

しかし、橋下徹氏は、御自身の昨日のメルマガで、今回の大阪の選挙結果は、大阪維新の改革の成果であって、首長も取らずに実績も出してない他地域が、大阪の勝利で弾みがつく等と言っているようではいけない、と、強く戒めています。そして、日本維新の会は、大阪維新の会の実績に頼り切るのではなく、自らが信頼され、期待される政党になるべき、と言われています。

(詳しくは、是非ご購読を↓)

hashimoto.president.co.jp

東京の維新について見てみます。

東京都の市区議選では14人当選して、議員数は増えました。各候補の頑張りによるものだと思いますし、立派なことですが、前回2015年の統一地方選の時、維新は29名の当選者を出していましたから、その頃に比べれば、大幅に減っています(数字は産経新聞2019年4月22日記事、以下リンクの写真3枚目)。

www.sankei.com

東京の維新の議員が大きく減ってしまったのは、分裂を繰り返したせいでもあります。一方で、党も候補者も、大阪の改革の成果を強調するあまり、東京都民が現実に直面している課題について、捉え方がいまひとつではなかったでしょうか。

たとえば、前回の都議選です。豊洲問題について都民の意見は割れていたにも関わらず、都議選では都民ファーストが圧勝しました。とにかく、「古い議会を新しく」という訴えが都民の心を動かしました。

今さら当時のことを色々あげつらうつもりはありませんが、その当時、維新が掲げたのは、以下のリンクにあるような政策です。

yanagase.org

複雑な豊洲問題について、豊洲は科学的に安全だという一本槍でいったのは、都民の関心からは、ずれていたと思います。「グレーター東京」云々に至っては、政策を作った一部議員チームの勇み足、もっと言えば暴走にさえ見えます。今に至るまで、都民は誰もそんな言葉を聞いたことはありません。維新の「統治機構改革」の理念を、当時の都民の切実な関心より優先させて、明後日の政策を掲げ、何の注目も浴びないままに都議選は終わりました。

こういうことが、全国どこででも行われていないでしょうか?都議選ではまだしも、豊洲問題について、的を外したとは言え、大阪出身の国会議員が(ここが既に変なんですけどね)一所懸命勉強して案を作りましたが、それ以前に、「大阪ではこんな改革をしました、ここでもやりましょう」というだけの、壊れたスピーカーのような訴えがされていないでしょうか?

「大阪でこんな改革をしました」と候補者や国会議員が言ったところで、それを聞く住民の本音は、「それは、あなたがやったことではないでしょ?」のはずです。大阪で進んでいることがどんなに素晴らしくても、それを実現するには、それを実行する意志と能力のある人間が首長となり、議会の多数をとらないと出来ません。

目の前にいるのが、それが出来るような候補者か、政党か。有権者は、(政策の良さ)×(実現可能性)で考えます。政策がいくら素晴らしくても、せいぜい議会で一議席取れるかどうか、では意味がありません。議会第一党をとれる候補者を出さないなら、大きな口は聞けないのです。

それに、大阪で実現したことが、他地域の住民にどう見えるかも、もっとよく考えた方が良いように思います。特に大都市では、既に先進的な政策が数多く実施されている場合もあるのですから。

また東京の話に戻ります。大きな改革を実現する意志と能力をもって、大都市の首長と議会の第一党を作る。しかも首都・東京で行う。それも、自民党の力を一切借りないで、自民党と戦って、自民党を分裂さえさせずに、有力な世襲議員も一切味方につけずに戦って、都知事と都議会第一党をとる。そんな不可能事を実現した小池知事と都民ファーストに対し、維新は態度を変えるべきです。

東京に限りません。日本維新の会の議員、候補者は、関西以外では、少なくとも第一声では、大阪の改革を語ることをあえて封印してはどうでしょうか。あくまで、その地域の人達の関心に刺さることだけを話す。そして、改善策について、質問でもされたら初めて、たとえば大阪では、参考までにこんな風にしました、私はこの地域では、それをもとにこうしたいです、という風にしてはどうか、と思います。