日本の改革

日本の改革に関するブログです。あるべき改革や政策等について考えていきます。

野党惨敗でも枝野幸男は高笑いか:知事選は最初からやる気なし、道県議会選で「野党第一党に躍進」

今日の要点

統一地方選の前半、野党は全体として惨敗と言ってよい結果でした。知事選で唯一の与野党対決のはずの北海道知事選で、立憲民主党は最初からやる気がなかったようです。福井県知事選では、原発推進の現職に相乗りして、しかも負けています。

・一方、道県議会選挙では、旧民主党は全体として議席が激減、ただし、立憲民主党議席数は国民民主党を抜いて、「野党第一党に躍進」。野党連携より独自路線の枝野幸男氏には、満足のいく結果でしょう。野党連携はもう無理かもしれません。

立憲民主党、知事選は最初から捨ててかかる。

統一地方選の前半、野党は惨敗と言ってよい結果でした(大坂維新の会は、大阪では与党なので別とします)。

唯一の与野党対決となった北海道知事選で、野党は大差で負けました。自民、公明、大地の候補が162万票、立民、国民、共産、自由、社民の候補が96万票です。

www.nhk.or.jp

2017年の衆院選比例区、北海道では、自民、公明、大地を合計して約130万票、立憲、希望、共産を合計して約131万票です(数字は総務省のデータによります)。皮算用だけで言えば、十分戦えるはずでした。ところが、今回の知事選の得票数と比較すると、自公大地が32万票を上乗せし、野党が35万票減らしている形になります。

www.soumu.go.jp

産経新聞によると、枝野氏周辺は「北海道は旧社会党時代からの金城湯池だ」と語っていたようで、現に2017年衆院選では立民が8議席、自民が9議席を獲得しています。ところが、知名度の差もあって、上のような結果で、野党関係者は「共闘しても勝てないのか」と落胆しているとか。

www.sankei.com

しかし、この結果は、ある意味、当然だったようです。立憲民主党に最初からやる気がなかったからです。毎日新聞から引用します。

今回の道知事選では、野党第1党の立憲民主党が主導的な役割を果たすことが期待された。
 しかし、候補者選びは難航。立憲道連は知名度のある逢坂誠二衆院議員らを推したが、党本部は現職国会議員の擁立に消極的だった。石川氏の出馬表明は2月までずれ込み、「立憲は勝てる確証を持っていない」とみた他の野党にしらけムードも漂った。国民幹部は「立憲が早くまとめるべきだった」と不満を隠さない。
 3月31日には札幌市内で野党5党幹部が合同演説会に臨んだが、他党が代表や幹事長クラスをそろえる中、立憲の枝野幸男代表は別日に北海道入りするなど対応にばらつきも出た。

mainichi.jp

後知恵だけでなく、立民、特に枝野氏のやる気のなさは、選挙前から指摘されてきました。枝野氏は告示日の21日、知事選ではなくて告示前の地方議員選の応援に回りましたが、これを「参院選に向けた足場再建へ「議員選をこつこつ回った方がいい」(立憲幹部)との判断」だった、と毎日新聞が報じています。これについては、選挙前に本ブログでも取り上げました。

与野党対決色、薄く 11知事選告示 統一地方選 - 毎日新聞

立憲民主党、惨敗の予感:知事選は相乗りばかり、福井県知事選では原発推進の現職にまで相乗り、農業政策は農協べったり - 日本の改革

他にも、原発立地の福井県の知事選で、原発推進の現職に相乗りしました。この点、本ブログでは、原発ゼロの大義名分に反するとして、口を極めて批判してきました。

立憲民主党の原発ゼロは大嘘に。原発銀座の福井県で現職を支持。連合福井と旧社会党の地元県議の言いなりか。 - 日本の改革

そのうえ、立民が相乗りした現職が負けています。もう政治的リアリズムでも何でもなく、取柄の原発ゼロを捨てたうえに選挙も負けるという、どうしようもない結果です。

ちなみに、当選した新人は、落選した前・現職の元部下(旧自治省総務省)だったとか。福井新聞は、元部下との争いになったことついて、前・現職が、「あってはならない選挙戦。何の話もなく行動を起こされたのは残念」と改めて不快感をのぞかせた、と伝えています。実績はあっても、多選ですし、人柄的にも、これでは落ちても不思議はないという印象です。選挙戦に「あってはならない」という表現は初めて聞きました。

www.fukuishimbun.co.jp

道府県議会選では、立民が「野党第一党に躍進」。野党連携が難しければ、どうすれば良いのか。

福井県の話には続きがあります。福井県議会の選挙では、立憲民主党福井県連代表の息子さんが新人で立候補して、当選しています(県連代表の野田氏が「息子が、息子が」と繰り返しツイートしていたのにしたがって、ここでも「息子さん」と表記)。

www.fukuishimbun.co.jp

原発ゼロという金看板の政策を捨てて、連合福井といっしょに相乗りした現職知事が負けても、県連代表の息子さんが議会選で受かれば全て良し、というのが立憲民主党の総括かもしれません。

福井の例が象徴的です。先に書いた通り、立憲民主党は、知事選は最初から捨ててかかって、議会選挙を取りにいきました。

日経によると、道県議会選挙で、野党は立憲民主が118議席で改選前から31増やしました。国民民主は83議席と改選前の142から59も減らしました。両党の議席を足しても201議席と自民の2割以下で、民主が前回獲得した264議席より大幅に減っています。

www.nikkei.com

政令市については、産経によれば、立憲民主党は、政令市議選で76議席から99議席に増えて「善戦」、国民民主党は58議席から33議席に減らしました。旧民主全体では、134議席が133議席に微減です。

www.sankei.com

日経も、産経も、旧民主系の二つの政党の議席数について、単に「明暗を分けた」程度の抑えた書き方ですが、枝野氏にとっては、最高の結果だったろうと思います。道県議会でも政令市議会でも、野党全体の票は減る一方で、立民の票は増えました。すると、「野党の中での」立民の第一党の地位は不動のものになるからです。

道県議会について言えば、野党全体が議席を減らす中、それまで議席数が一番多くて地方組織もある国民民主党を抜いて、「野党第一党に躍進」したので、立民の発言力が相対的に強まったことになります。

枝野氏のこれまでの言動を見ていると、目指しているのはあくまで、こうした野党の中での相対的な強さを得て、他党は解体させて吸収合併する、ということです。その末に出来た枝野氏の私党が、国民の期待を集めるものになるとは思えません。枝野氏に総理候補としての魅力がないからです。

私はこれまで、四分五裂した野党の現状を何とか克服すべきだと考えてきました。橋下徹氏が「政権奪取論」で述べている通りです。政策の違いを超えて、旧民主と維新、旧みんな等の各野党が、共産党を除く形で、連携ないし新党を作って、自公を倒せるようにすべきだ、と考えてきました。

しかし、国民・自由の合流さえうまくいかず、立民がこんな有様では、現状で野党が共闘したり、まして予備選等を行ったりすることは、やはり無理なんだろうか、と感じ始めています。

統一地方選の前半、自民が分裂選挙になる例が目立ちました。野党が候補を出さない無投票当選よりは、自民内部のコップの中の嵐であっても、ないよりはましです。大阪の選挙を経て、橋下徹氏は「公明党壊滅」と自民・維新政権に言及しています。このうえは、自民党に抱き着いて分裂に持っていくのも、一つの選択肢なのかもしれません。ただ、いったん自民に取り込まれたり、与党として政策協定を結ぶと、日本を変える大改革はまず無理だとも思います。とりあえず、野党連携以外の選択肢も、思考実験としては考えてみますが、自民と維新等の連携には反対です。