日本の改革

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立憲民主党、惨敗の予感:知事選は相乗りばかり、福井県知事選では原発推進の現職にまで相乗り、農業政策は農協べったり

今日の要点

統一地方選がスタートしました。立憲民主党は、知事選では北海道を除いて相乗りか不戦敗。立民は今後の議員選の方を重視しているようです。

・これでは投票率は上がりません。特に、福井県政で行政に相乗りなら、「原発ゼロ」も信頼されません。農業政策では農業団体にべったりで、無党派だけでなく、野党支持層にも嫌われます。立憲民主党は、統一地方選で相当厳しい結果になると思います。

立憲民主党原発推進福井県知事にさえ相乗り、北海道知事選も本気度疑われる

統一地方選の前半が始まりました。11の知事選が告示されましたが、相乗りや野党の不戦敗が多く、日経も毎日も、与野党対決色が薄い、と報じています。特に、国会では比較的元気に見えた立憲民主党の埋没感がひどいものです。与野党対決は北海道のみ、大阪では「野党相乗り」で自公と共闘。あとは与党と相乗りや不戦敗です。

毎日新聞は、以下のように報じています。

・11知事選のうち5県は与党との相乗りか、旧民進党系候補がいない「不戦敗」

・保守分裂の4県も野党系候補は共産系(立民は出していません)

・枝野氏は告示日の21日、知事選ではなくて告示前の地方議員選の応援。「参院選に向けた足場再建へ「議員選をこつこつ回った方がいい」(立憲幹部)との判断」とか。

・北海道は31日に立憲の蓮舫副代表が他の野党幹部とともに現地入りするが、枝野氏は別行動の予定。

mainichi.jp

知事選で候補を立てるのは大変なので、やむを得ないところはあるにしても、これでは有権者の関心をひきません。自公の知事と何とか戦う姿勢を見せないと、都道府県議選で支援を訴えても、響かないでしょう。

せっかく対決型となった北海道で、泊原発の再稼働をめぐって、「原発ゼロ」を争点の一つに出来るのに、枝野氏の本気度がいまひとつと見られています。

告示日の昨日、枝野氏は、毎日が書いている通り、知事選ではなくて県議選の応援に行っていたようです。神奈川で「アベの経済政策ガー」とやってたみたいですが、県議候補への応援になったのでしょうか?

headlines.yahoo.co.jp

投票率低迷、相乗りで「原発ゼロ」信用されず、農業団体べったりの政策は無党派・野党支持層からも嫌われる

統一地方選は、ただでさえ、投票率は低下し続けています。原因はやはり、与野党相乗りの構図ばかりで、住民に選択肢が与えられていないからです。知事選と議会選は違うとは言っても、県政で対立がないなら、結局は議会選でも投票率は低迷するでしょう。

日本経済新聞2019年3月19日記事より

そのうえ、立憲民主党は、絶対にやってはいけない相乗りをしています。

福井県知事選で、5選を目指す無所属現職の西川一誠氏を、立憲民主党県連合が支持しています。なお、国民民主党県連も支持、社民党県連合も支援しています。

www.fukuishimbun.co.jp

原発が集中する福井県で、自民系の現職をはっきり「支持」。保守分裂が起きたとはいえ、原発政策を国とともに推進してきた現職知事を支持しているのですから、原発ゼロなんて、まるで本気ではない、ということになります。

立憲民主党の、統一地方選マニフェストには、原発ゼロが明記され、このように書かれています。

「地域から一日も早く原発ゼロ社会の実現をめざします。再稼動を認めず、原発立地周辺自治体では再生可能エネルギーの普及や省エネ、断熱などを進め、地域でのエネルギー自給を進めることで地域経済を活性化させます」

現職の福井県知事を支持しているようでは、全てが白々しく響きます。北海道で原発ゼロと言って現職知事を批判することとの矛盾も突かれるでしょう。

cdp-japan.jp

これに加えて、参院選向きにですが、農業政策で、自民党の農林族よりもはるかに古臭い、農業団体寄りのマニフェストを発表しています。

立憲民主党農山漁村の未来ビジョン」では、国連が「家族農業を再評価」しているとして、国連の「小農宣言」を誤読したうえ、旧民主党政権時代の戸別所得補償制度の復活を訴えています。また、農協の体制・役割の機能を強化すると言っています。

cdp-japan.jp

国連「小農宣言」の誤読も、農協の体制・役割の強化も、農協の言い分そのものです。国連の「小農宣言」とは、途上国で奴隷的状況にある農家(peasants)の社会的地位を向上させるべき、というもので、日本の兼業農家など対象ではありません。にもかかわらず、農協がこの宣言を自分達の権益保護に利用しようとしているのを、山下一仁氏は批判しています。

www.canon-igs.org

この農協の誤読にそのまま乗っかっているのが、立憲民主党の「未来ビジョン」です。そのうえ、農協の体制・役割の強化と言って、支援を打ち出しています。いまどき、自民党の方が、まだいくらかは改革寄りになっています。

こうした団体寄りの姿勢は、無党派はもとより、野党支持者も嫌っています。

読売新聞社が3月9、10日に実施した自民党員対象の世論調査では、政党が特定の業界団体・組織から推薦された人物を公認候補として選挙で擁立することを「好ましい」と思う党員は59%もいて、「好ましくない」と思う党員は19%だったそうです。さすがは、各業界団体系統の「職域党員」が40万人超、全体の約37%にもなる政党です。

これに対し、一般有権者に同じ質問をしたところ、「好ましい」は24%にとどまり、「好ましくない」は46%だったそうです。野党支持層では「好ましくない」が53%にもなるそうです。野党も連合等の支援を受けていますが、それをよしとしない支持者が過半数ということです。

www.yomiuri.co.jp

統一地方選は、まだ知事選が始まったばかりです。後半の市町村区議選はほぼ地上戦で決まる世界でしょうから、上記のような政策の筋論は、あまり影響はないかもしれません。立憲民主党の良いところは、多様性を重視して女性候補を特に積極的に擁立しているところで、そこは評価される可能性はあります。消費税等の論点も、もちろん大事です。

しかし、今のところ、知事選という重要な戦いで候補を出す力がないばかりか、原発ゼロを言いながら原発推進の知事に相乗りしたり、農業団体の言いなりの政策を言い出したりしているようでは、無党派にも野党支持者にもそっぽを向かれる可能性の方が高いと思います。現状では、統一地方選も、参院選も、相当厳しいでしょう。